Scarlet of Alice

□05.騎士族
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彼女の撃っている先。

そこにいるはずの
自分を撃とうとした人。

そしておそらく、泉を撃った犯人。
確認をしようとしたが、女性に止められてしまう。
「・・・見ないほうがいい。もう死んでる」
そして彼女は未来の手を握ると、瞬間二人ともこの場から消えてしまった。




「・・・ありがとう、ございます・・・。助けてくれて」

ビルの屋上で座り込んで話をする未来と女性。
彼女はにっこりと微笑み、ポケットから飴を取り出した。
「はい。落ち着くわよ、食べて」
「あ、どうも」
素直に受け取り、封を開けて口に放りこむ。
「・・・あの、どうして助けてくれたんですか?」
未来の問いに、彼女はきょとんとした。
「あのまま撃たれたかった?」
「そ、そんなわけないじゃないですか!」
「でしょ?それに、“身内”を助けるのは当たり前でしょう」

彼女の言葉に未来は固まる。
「・・・身内?」
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