短編集

□江戸川コナンと
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「確実にボウヤに恋をしている目だろう。彼女の瞳は」
「こ、恋!?だって僕小学生だよ!?」
「……彼女にどこまで晒しているんだ」
「なんのこと?僕何にも隠してないもの」
「ふっ、そうか。とにもかくにも彼女が笑うのはボウヤの前だけだぞ。一緒に暮らしていてもこちらには少しの配慮しかない」
「へぇ、そうなんだ」

攻防戦をしていると玄関から音がして彼女が帰ってきたと知る。

「ただいま。…………コナン君!!いらっしゃっていたのですか!」
「敬語敬語」
「家の中ぐらい好きにさせてください!ご主人様」
「ちょ、ちょっと!?」
「ホォー、コナン君の趣味ですか?」
「昴さん!?違うよ!」

足元に跪いて足の甲にキスをする彼女に俺は狼狽えながら後ずさると昴さんからの援護射撃が決まった……。

「優稀さん、ご夕食、どうしますか」
「コナン君で」
「……この通りですよコナン君」
「僕は食べ物じゃないよ…」
「あなたさえいてくだされば私は幸せなんです」
「……全く」

俺は俺より低い頭を撫でると頬にキスを落とした。
「僕は食べれないけど、一緒にいてあげることは出来るよ?どうする?」

かぁ、と頬を赤に染め上げた彼女は恐る恐る俺を見上げてはにかんだ。

「あなたの側が私のホームです」
「うん。これからも僕と、そうだなぁ、昴さんの側にも、一緒にいて?」
「あなたがそれを望むなら。私の絶対的正義、ご主人様。心よりあなたを愛しています」
「えっ」
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