短編集

□男女の相違性と価値観について
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聞くところによると私が秀一さんを好きになって猛アタック、秀一さんも私を気に入ってからすぐ抱き締めると恥じらいとは違うような拒み方をされたため何故かコナン君に聞いたらしい。
そして何故か知っていたコナン君が秀一さんにその事を伝えたと。
コナン君と頻繁に連絡が取れてそんな情報を知ってて教えるやつなんか一人しか思いつかない。
くっそぉ、探偵貴様は顧客情報すらそのように売るのか!卑怯者!


「潔癖とは違うんだって、身体がなんか拒んじゃうの」
「潔癖症じゃないか」
「違うもん!私!秀一さんとキスしたいもん!」
「ほら」


伏せっている私に覆いかぶさった彼は私の顔を自らの方へ向けると顔を近づける。
うわあ、と恥ずかしさと混乱と緊張と、どうしようもない何かの感情に支配されてぎゅっと瞳を瞑る。が、いつまで経ってもそれが降りてこないのでそろりと目を開けるとドアップの秀一さん。
ちゅ、とリップ音と共に唇に暖かいそれ。
秀一さんの高い鼻が私の頬を撫でる。


「あっあっ」
「嫌か?」
「嫌っじゃない!!!けど!」
「けど?」


灰皿に煙草を押し付けた彼は私を引き寄せるように隣に座らせた。
勢いに乗って彼に抱きつくように密着する。


「恥ずかしいのとなんか……」
「自分を経験豊富な処女だとか言ってるようだが」
「それも工藤か!?工藤か!」
「……だが、経験がないから次に起こることが怖いんじゃないのか」
「こわい……っていやいや、私みたいなちんちくりんだってね性的な知識はあるよ」
「あっても怖いだろう」
「秀一さんは初体験怖かったの?」
「…………」
「秀一さん」
「すまない、初体験は忘れた」
「嘘だ!絶対嘘だ!安室さんと同じ顔してるもん!」


安室君?と顔を顰めた秀一さんだったがすぐにポアロだと気付いたのかそれ以上は何も言わなかった。


「想像できるのか」
「んん?」
「想像してみろ優稀。俺に抱かれるんだ。お前を組み敷き裸体にして隅々まで可愛がる」
「ちょ」
「唇に胸に腹に足にキスをして柔らかで滑りの良い太ももを揉むように押し開く。俺のディックでお前のここまで貫き犯される」


ぐっと臍を押されちょっと濡れた。
処女だけど濡れた完全に濡れた。気持ち的にはびしょびしょだ。


「……うう」
「下着からでも分かるその形のいい胸を良いように掌で弄び成人する頃にはバストアップさせてやろう」
「へんたい……」
「下も俺無しじゃいられないように調教してやってもいい」
「やだあ」
「俺専用だからな、嫁に来るんだろう」
「え」
「なんだ冗談だったのか」
「ち、ちが、本気だけど、でも…… いいの?」
「大学なんて言わずに今すぐにアメリカに来るか?」
「そ、それはその、」
「冗談だ」
「もう……!」


頬を膨らますと彼はクツクツと色気に充ちて笑うので許してしまう自分が恐ろしい。
かっこよすぎてむり。
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