短編集

□江戸川コナンと2
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江戸川コナンとを見ないとなんのこっちゃです。
説明にあった通りコナンを好きな夢主です。
しかし私はこの子を総愛されにするんだなぁ。
手始めに赤井さんを。



─────────────……






私の愛すべき主人が毛利家に帰ると私は必然的に工藤邸に帰り夕飯の支度をする。
同居している沖矢さんの皮を被った赤井さんとはローテーションで家事をこなしているが比較的彼が作り、隣の家にお裾分けに行くようだった。
しかし今日の哀ちゃんに動きはないのか自室から出てこないのを確認すると夕食作りを始めた。



自分がこの世界に来た瞬間に感じたのは恐怖でも悲しみでもなかった。
圧倒的歓喜が身体の中を駆け巡ったのだった。
彼に会えるのだと。
ほぼ20年間愛してきた江戸川コナンというショタを合法的に愛せる日が来たのだと神様にお礼を言ったぐらいだ。
すぐに自分の知識を彼に伝えサポートに入った。
といっても既に【沖矢昴】は出来ていたので私の出来ることは日常に起こる事件だけだけど。
あとは映画の世界もあったらするけど。
特に今は何もやることはなくダラダラと過ごしていた。
マンガでの人の死ぬ率はすっごい高かったけど考えてみればコナン君が昼間にいる時点で休日だったりして1週間に1回事件が起こったり起こらなかったりだったのかなぁ、と考えている。
剛昌神は2週間とかすっごいこと言ってた気がするけど知りません!


「ん?」


いざキッチンに立つとシンクに見える見慣れていて見慣れないもの。


「(拳銃だ……)」


詳しくはないので分からないけど高そう。
恐る恐る手を伸ばす。
これがあればきっとコナン君を守れる。
いや、まぁ撃つのは私じゃないけどね。
エイム力ないので。


「───やめておけ」
「ヒッ!?」


急に声をかけられて身体を大きく揺らしてドアの方を見るとそこには皮を被ってない赤井さんがいた。


「びっ、くりした……、赤井さんか……」
「俺以外いないだろう?……それは素人に使えるような代物じゃない」
「私は使えませんけどね」


肩を竦めて彼に拳銃を手渡した。


「あ。赤井さん、よければ弾、1つくれませんか」
「どうする気だ」
「あなたの思い出が欲しいんです。もしこの世界から私が消えるとしてもあなたと会えた奇跡として」

「っ、な、にを言ってるのか分かっているのか……?」
「だめ、ですか?(赤井さんクラスタの友達にあげよう……)」
「いや……、構わないが……(ボウヤを好きなのだと思っていたが…まさか)」
「ありがとうございます!」


友達に信じてもらえないかもしれないけどとりあえず赤井さんの指紋もついてるし、最高の遺産になるでしょ。
友達を思って笑うと彼はギクリと硬直し、私に手を伸ばした。


瞬間。


私の携帯から聞き覚えのある着信が流れた。


「ハッ、コナン君!!!」


大急ぎでカバンをまさぐり目当てのものを引き当てると通話する。


『───…というわけなんだけど、優稀さんも明日博士ん家で遊ばない?』
「行きます、行かせてください!」
『あ、うん。じゃあ明日迎えにいくね!』
「ああああ、天使……ありがとうございます……あああ死んじゃう…ご主人様……好きです」
『……………………また明日ね!』


呆れたような声で切られたそれをうっとりして見てしばらく経つと後ろからため息が聞こえて振り返った。
あ、普通に自分家レベルの発狂の仕方だった。やば。



「君は……、全く……。いや何でもない。今日の夕飯は俺が作ろう。趣味に没頭するといい」
「!?なんでバレて!!?」
「あれだけ部屋に彼の盗撮写真や手作りのぬいぐるみを置いていたら分かる……、きっとボウヤも気付いているしな」
「恥ずかしい……!」
「君の恥ずべき所はもっと別の場所だと思うぞ」
「分かりました……人形を彼と見立ててチューするのはやめます……」
「…………勘違いだったか…」
「えっ?何ですかよく聞こえなかっ……」
「優稀、君が素直で素晴らしいと言ったんだよ」
「赤井さんみたいなパーフェクトヒューマンに言われたくありません」
「……(残念だ)」

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