短編小説U

□クリスマスの過ごし方
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ゆいちゃんず
〜一緒にお買いもの〜

今日はクリスマス。だから頑張ってゆいちゃんを誘った。
ゆいちゃんは快く承諾してくれて、私たちは今服屋さんに来ていた。
その理由は行きたいとこある?って聞いたら新しい服欲しい!って言ったから。そりゃあ、そんなすごい可愛い笑顔を向けられたらうんってしか言えないし、ゆいちゃんと一緒に出掛けられるでも嬉しいから、もうほんと、嬉しすぎる。


「ねえねえゆいぽん!こっちとこっち、どっちがいいと思う?」
「ん〜。どっちも似合うよ?」
「もーそれが一番困るんだってば。」
「えぇ…でも本当に似合うんだけどな…」
「どちらかと言ったら!あ、じゃあゆいぽんの好みでいいから!」
「っ、は、あぁ…」

いやまって。それは、その。
ゆいちゃんが持ってきたのはスカートとショーパン。私的にはもちろんその、スカートの方が良かったんだけどどっちもいいと思ったから素直に「どっちも似合う」って言ったんだけどな。


スカートの方がいい。でも、ちょっと短すぎると思うし。ショーパンは長さちょうどいいけどスカートの方えっちだし…ってそうじゃない!
あぁもう、下心ありすぎ…


「ゆいぽん!どっち?」
「えぇ…す、す…」
「ん?」
「す、スカート、ですね…」
「そっか〜わかった!じゃあこっちにする!」


よかったよかった!なにこの笑顔、やばい、可愛すぎるよ…


「んー。あっ、ねえねえこの下着どう?」
「え、あ、うん下着…っ!?」
「どうかした?」
「ふぇ?いや、そ、それはだめだって…」
「?」


いや、ほんと、えっちすぎます。
だって赤だし、それゆいちゃん着てたら耐えきれないって…
いや別に見る機会なんてないけどさ。

とりあえず私が耐えきれそうになかったからゆいちゃんと一緒に下着コーナーから離れて服屋も出る。


最後は、ちゃんとしたいしから。
まあ定番の場所に。



「いこっ。イルミネーション、もう始まってるから。」
「やったー!東京のは初めてだよ!」
「うん。私も。」
「あ、じゃあ初めてがゆいぽんと一緒だね。」
「う、ん。そうだね。…嬉しい。」
「うん!私も嬉しい!」


あ〜可愛い。もう幸せだ。


「うっわ〜きれい!」
「ここまできれいだとは思わなかったな…」
「ねえ〜ゆいぽんも負けないくらいきれいだけどね!」
「っ…ゆ、ゆいちゃんも、ていうか、一番、可愛い、よ…」
「ありがとお〜好きだよ〜」
「は、はい…!」


いきなり抱きついてきたゆいちゃんに、胸の鼓動がうるさくなる。
あーもう早く、付き合いたいな…

















ゆっかねん
〜サンタコスお嬢様〜


「あかね〜んメリークリスマス〜!!」
「やけに気合入ってるけど、どうかした?」
「え?あれ?今日ってクリスマスじゃなかったっけ?」
「いやそうだけど、まさかコスプレするとは思わなかったから普通にびっくりしてるのよ。」
「似合う?」
「う〜ん…」
「えー悩むの?」


友香が待っててっていうからおとなしく寮の部屋でまってると、サンタのコスプレを着て笑顔を輝かせながらきた友香。
似合うっていうか、なんていうか…


そのスカート丈とストッキング、すっごい…


「エロい。」
「へっ?」
「…っは、こうしてほしかったんでしょ?こんなエッチな格好してさ。」
「ち、ちがっ!ちょっと、プレゼント…!?」
「ゆーかで十分嬉しいよ。」


コスプレでするなんて初めてだけど、楽しくなりそうだな〜。












志田べりべり
〜プレゼント〜


「梨加ちゃん!ごめん、まった?」
「よー理佐〜おそいぞ〜」
「ちっ、愛佳もういたのかよ…」
「なんか言った?」
「死ねばいいのに。」
「んだとこのやろ!」
「二人とも、喧嘩やめて…」


今日はクリスマス。3人で過ごそうと決めていたけど理佐ちゃんが部活の関係で少し遅くなってしまった。
来てくれて嬉しかったのに、すぐに喧嘩を始めたから止めてあげる。特別な今日くらいちゃんとしてほしい。


「クリスマスなのに…」
「あ、梨加ちゃんごめん!愛佳!やめ!」
「なっ!?そうやっていいとこもってきやがって…!」
「ごめんね、梨加ちゃん。」
「大丈夫だよ。こっちこそごめんね?」
「くそ、てめぇ…」


また喧嘩を始めそうだったから話題を変えておしゃべりするように諭す。
そしたら二人ははっとしたようになにやらごそごそし始めて、先に整ったのはまなか。


「べりこれ!」
「なに、これ?」
「クリスマスプレゼントにきまってんじゃーん。似合うと思って、奮発した。」
「可愛い…」


まなかがくれたのはハートのかたちをした石がついたネックレス。
すっごく可愛くて、いつものまなかからはこれを買ってきてくれるとは想像がつかない。
まなかはなんだか嬉しそうにしてる。
うん、私も嬉しい。

これにばっかり気を取られて、ずっと鞄を漁り続けてた理佐ちゃんを忘れていた。


「ポッケに入れてたんだった…って、え?」
「どうかしたの?」
「それ、まさか…」
「これ?まなかからのプレゼント!」
「へっへーい。私のかっちー。」
「私も、あるのに…」
「なにがあるの?」
「…プレゼント…」
「ほんと?」


一体なにをくれるんだろ?
そう思って、なんだか顔が暗くなった理佐ちゃんがそれを出してくれるのをまつ。


「これ、なんだけど…」
「…あ、ネックレス…」
「んあ?」
「まさか愛佳と被るなんて…」


理佐ちゃんがくれたのは、まなかと同じくネックレスだった。
理佐ちゃんのは青いハートがついていて、まるでまなかのとお揃いみたいだった。でももちろん可愛くて、私はすごい嬉しい。


「嬉しいよ?すっごい、嬉しい。」
「…ほんと?」
「うん。どっちも、嬉しい。」
「くっそ。可愛すぎでしょ…」
「ほんと、反則。」
「どうしたの?」


嬉しいって言ったら二人が私に抱きついてきた。
ちょっと苦しい。
けど、なんかふわふわして、きもちいい。


「めっちゃ好き。来年も一緒にいようね。」
「今度は二人きりがいいけど…」
「あ?だったらうちとだろ。」
「梨加ちゃん、私の方好きだからね。」
「こいつ…!」
「ふふっ、二人とも大好き。」


今度は私から二人を抱き締める。
私は来年も、三人で過ごせたらいいなって思ってる。













END.

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