短編小説U

□曇りのち晴れ
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「…」
「…」
「…ゆい、ぽん?」
「…ん?」
「なんで、もうベッドなの?」
「…なんでも?」
「どういうこと…」




ホテルにつき、すぐに部屋に行き、そしてすぐゆいちゃんをベッドに押し倒した。
ゆいちゃんはまだキョトンとしてるけど私はもう我慢できない。


でも、やらなきゃいけないことがあるってことくらい私だって理解してる。



「…ごめんね、ゆいちゃん。」
「…え?」
「電話。デート中にしたから怒ってたんでしょ?」
「う、ん…そうだよ。」
「気付けなくてごめん。あと、冷たいこと言ってごめん…」
「ゆいぽん…」
「なんかその、変な自信があって。ゆいちゃんなら、きっと戻ってくるって。でも、違ったね。」
「私もだよ!…私も、ゆいぽんなら来てくれるって思っちゃって…」
「そっか…結局、同じだったね。」
「ふふ、そうだね。」



あぁ、やっと今、笑いあうことができた。
ゆいちゃんからの言葉を聞いて安心する。正直、嫌われちゃったとか思ってたから。
あーあ、なんで喧嘩なんてしたんだろう。そう思ってたけど、しても良かったんじゃないかなって思ってきた。もしもしてなかったら、今頃家に帰ってたし、こんな体験もできなかったと思うから。



ゆいちゃんがぎゅって抱きしめてくる。
やっぱり、心地いい。私も抱き返して、そして、キスをする。最初は戸惑ってたゆいちゃんも私の舌が入るのを受け入れてくれて、小っちゃいことだけど、嬉しくて。
離したくないという思いをのせながら、長くお互いのを絡ませあう。仲直りした後だからだろうか。いつもとは違う気持ちよさを感じる。



もっと、もっと欲しい。
この先に行かないつもりなんてなかったけど、より気持ちが強くなってゆいちゃんの服に手を忍ばせる。いつもは止めてくるのに今日はしないから、思わず口角が上がりそうになるのを防ぐ。
してほしかったんだ、私に。




「んっ、ゆいぽん…」
「好き。ここ、固くなってる。」
「やぁ、んぅ…」
「はぁ…ほんと、可愛い。」



ブラを外してベッドの外に投げて胸に触ってあげる。期待はしてたけど、もう感じてくれてるから私も止まれなくなる。

でも、必死に声を出さないようにしてるゆいちゃんの手をどけようとして腕をつかんだとき、あの男たちのことがプレイバックしてきた。
ゆいちゃんが、触られた。あんなやつらに。



「ゆいぽん…?」
「ここ、だよね。掴まれたの。」
「んっ、そう、だけど…」
「…許せない」
「あっ、ちょっとゆいぽん…!痕、ついちゃうって…」
「腕だけでも感じちゃうの?」
「くすぐ、ったい…!」
「私だけを、感じさせてあげる。」
「んぅ!」


よーく見ると少し赤くなってていらっときた。だからそこにキスして痕をつけてあげる。少し顔を歪めて痛そうにしてたから優しくその上から舐めてあげると、今度は違う意味で顔を歪めたゆいちゃん。
その顔、すごくそそるから我慢できない。


そのままスカートも脱がせて、手を内腿に這わせていくと恥ずかしそうに足を閉じようとするから、ゆいちゃんに開いてってお願いをする。
そうすると、ちゃんと開いてくれてエッチだなぁって思う。
しばらく足だけを触ってたけど、とうとうそこに手をやると、もうそこはゆいちゃんので溢れてて、下着の上からでも分かるくらいに濡れていた。



「きもちかったんだ?」
「やぁ、だ。あ…」
「…もう入れるよ?」
「んんぅ!」
「すぐ入っちゃうね、二本。」
「あ、まだ…はげしっ」
「力抜いて?」


下着を下げて指を入れてあげる。予想はしてたけどほんとすごい。指がぬるって入っていって、動かせやすい。
指で中を混ぜてあげる。その中でも一際反応するところに指を曲げてあげると、やっぱりいい声を出してくれる。


そこを触るのもいいけど、私的には奥の方にやってあげる方が好き。ゆいちゃんはちょっと苦しくてやならしいけど。
そう思いながら奥に指を押すと、案の定苦しそうな声を出すゆいちゃん。だから気を紛らせてあげようとキスをする。



「ひゃあ…も、だめ、」
「ゆいちゃん、好き。」
「んぅう、わ、たしも、好き…!」
「うん。ありがと。」



もう一度、ゆいちゃんのいいところに指先をあててあげると、私の指が強くきゅうって締め付けられた。

肩で息をしてるゆいちゃん。私もなんか疲れてて、息が荒くなる。お互い見つめあって、「なんでこんな疲れてるの」ってまた笑いあった。
見つめあって、またキスをする。
さっきみたいのじゃなく、優しいやつ。




「…今日でもっと、好きになっちゃったね。」
「うん。喧嘩するほど仲がいいってやつだよ。」
「えへへ、そうだね。」
「あー眠い。」
「そうだね。…もうデート中に電話しないでね、あんな長く。」
「うん、ごめん。でもゆいちゃんも勝手に切ったらだめだよ?」
「うん!もうやめるー」
「可愛いなー」
「ふふ、好き〜」







私たちの関係は、今日でまた深まった。
こんな日も、たまにはいいな…なんて思った。
















END.
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