Dream

□窮鼠嗤って猫を噛む
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私は彼奴が嫌いだ。
耳が尖っていないからではない。肌が浅黒いからではない。砂漠に住む盗賊だからでもない。
ハイラル王の元に跪く時、城下町の人々を見下ろす時、その時彼が顔に貼り付ける微笑みの嘘臭さといったら。ああ、言い表すことができない。
私はそんな猫を被った、彼奴の人間性が嫌いなのである。

そんなことを周りに告げると、みんな決まって「大きな声で言ってはいけない」と声を潜める。
……みんなだって怖いんでしょう、と反論したところでキリがないことくらい、自分が一番よく分かっていた。
今日も私は、城下町を黒馬で横切る彼奴の顔を、商品の林檎を磨きながら睨みつける。

「猫被り」


▼窮鼠嗤って猫を噛む
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