妄想*BL*
□HEN
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｢は…はじめまして…。翔です…。｣
『俺豊。よろしく。』
恋なんて単純で、思ってるよりも簡単なもの。
僕達は友達の友達、みたいな関係から始まった。
趣味も性格もまるで違う僕達。そんな彼に魅力を感じ、惹かれていった。
『なぁ、お前って動物みたいだよな』
｢な、なにそれ。｣
『いや、なんか動物みたい。』
｢意味わかんない｣
こんなたわいもない会話が楽しくて、いつの間にか僕の心に甘い感情が焼き付いた。
『俺彼女できた。』
｢え…あ、おめでと…。｣
そんな日々もわりと簡単に壊れる。
『何その反応。悔しいの？』
｢いや、別に。｣
『なーに辛気くせぇ顔してんだよ』
｢してないよ！｣
『ふーん。』
｢うん…してない…｣
痛む胸に教えられた。あいつの大きさを。
『お前好きなやついねーの？』
｢いない｣
『女苦手そうな顔してるもんな』
｢どんな顔だよそれ｣
今のこの関係を壊すのは辛い。でもこのまま黙ってるのはきっともっと辛い。