約束

□ホワイトデー
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バレンタインの続き。気づいたらシリアスになっちゃいました
本当に超高校級という才能を持っていたという設定です


あの恋愛バラエティとかから解放されてからは小吉くんとは会えていない
まぁ、小吉くんは悪の総統だから簡単に会えないのは当たり前で…外に出てみんなと別れの挨拶をしてる時にはもういなくなってた。
私のことを気にしてか、終一くんが探偵の仕事の合間に探してくれていると楓ちゃんから連絡をくれたけど…
そんなことしなくても、外に出た時にそのまま連れ出して欲しかったな

「先生?気分優れませんか?」
『あ、大丈夫ですよ…』

私は外に出てからはそれなりに有名な絵本作家になれた。
今日はサイン会だ。ホワイトデーにやるからあまり人は来ないと思ったけど
整理券が10分で無くなるほど人が来てくれたらしい
さすがは超高校級の絵本作家だと担当さんは言ってくれたけど、今は素直に喜べない
来てくれる人は大体カップルが多くて…もしも小吉くんと会えていたら私もこんな風にデートできたなと寂しい気持ちになる
次で最後です。との声にはいと答えて顔を上げる
そして入ってきた人物に目を見開く

『小吉くん…?』
「やっほー、迷ちゃん!」

小吉くんだ…前と変わらない格好に帽子とマントをしてる。帽子のせいで顔が良く見えないけど小吉くんだ。
外に出てから会わないで1ヶ月も立たないのに、会えたのが嬉しくて泣きそうになった
周りの静止を無視して立ち上がり抱きつく、小吉くんの匂い…落ち着く大好きな匂い

「にししっ驚いた?」
『うん…すっごく』
「なら良かったよー!
ところで、今からオレに誘拐されてくんない?」

そう言いながらピエロの仮面をつける小吉くん。話の脈略がわからないけど、私が断るわけがない
私が大袈裟に頷くと、目をつぶっててと言われたから強く目をつぶると体が浮く感覚がする。どこかに連れて行くのかはわからないけど、小吉くんに抱き上げられているのはわかった
急な浮遊感に驚いて目を開けてしまったけど、何かで目を覆われているから周りが見えなくなった
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