secret修正入ります!2
□酒乱猫と少女と取り巻き
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「ぷはー!おい棗!酒がないぞ!酒持ってこい!!」
「ポン太飲みすぎだぞ!」
「私がいなかったらお前は死んでいた。本当なら高くつくが饅頭で我慢してやっているのだ。有り難く思え!全く…先生と呼べ先生と!」
「はい。ニャンコ先生様!ありがたき幸せ」
食った食ったと腹を擦り、杯片手に踏ん反り返る先生と土下座する諸伏に降谷は頭が痛くなった。
何だあれは…傍から見れば変な宗教だな。
諸伏もとうとうあの化け猫に化かされたか?
『零君、、』
降谷が脳内であーだこーだ会議していることなど知らない名前は降谷の服を引っ張った。
「ど、どうした?」
はっと我に返った降谷の目に飛び込んできたのは名前の谷間と曝け出された生足だった為、一瞬吃ったがそこは常日頃心掛けているポーカーフェイスをフル発揮した。
『家族に電話したら今日は泊めてもらえって言われたのですが…いいですか?』
「・・・・・・はいーっ!?」
大声で叫んでしまったせいかドタドタと一人と一匹が血相変えて現れた。
「何だどうした?」
「妖怪でも出たか?珍竹林」
化け猫に言い返したいが今はそれどころではない。
「おい零!どうしたんだよ!」
「名前ちゃんが、、」
「名前ちゃんが?」
「と、と、と、とめとめとめ」
「とめ?あー駅前に出来た居酒屋とめさんか?」
「違うっ!!名前ちゃんがここに泊めてくれって!」
「なっ!?なにー!本当か名前ちゃん?」
『はい、、さっきおにーちゃんに電話したら今日は帰れないって言われて…』
お兄ちゃんが鍵を持ってるから家に入れなくてと言うと諸伏はそうかそうかとにんまり笑い、降谷は降谷で緩む顔をお得意のポーカーフェイスに戻そうと必死だった。
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「で、何処で寝るんだ?流石に女の子をソファーで寝かすなんてこと出来ないし。化け猫はそこら辺に転がしときゃいいけど」
「この珍竹林めが!私を粗末に扱うとは!!お前そこに座れ!」
『まあまあ先生落ち着いて』
泊めてもらう身なんだからと名前が宥める。
「名前ちゃんは俺と、先生は零と寝るってことで…じゃお休み」
名前ちゃん行こうかと名前の手を握り自室へ戻ろうとする諸伏を一人と一匹が待ったをかけた。
「何だよ?俺眠いんだから」
「いやいや、可笑しいだろ?何で俺は化け猫と一緒に寝なきゃならないんだ?あ?」
「それはこっちのセリフだバカタレ!こんな胡散臭い男と一緒に寝るなど反吐が出るわ!!」
「なっ!貴様!!」
「フンだっ、お?やるか?」
戦闘態勢に入った一人と一匹に名前は思わず諸伏にしがみ付いた。
諸伏は名前の頭を撫でながら潜入捜査中であった時、何度も見たあのライに対するバーボン時の零の恐ろしい顔を思い出した。
「デジャブか…?」
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「わりーわりー、、ああ、こっちは大丈夫だから…あー今日は帰れそうにないんだ。明日にでも鍵渡すからよ…知り合い?…じゃ今日は泊めてもらってくれ、、わりー切るぞ」
ヤベッ、、鍵渡してなかったっけ。
でも家には・・・しまった!今日あの人居ないんだった。
しっかし知り合いって誰だ?いつ知り合ったんだ?蘭と園子は俺と一緒に居るし…。
まさか男!いや、あいつに限ってそれはねーな。
ま、明日聞くとするか。今はこっちを片づけねーと!
「僕ここだよ蘭ねーちゃん!」
20170423