secret修正入ります!2
□迷宮なしの名探偵、ジッチャンの名にかけて!
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"速水玲香を知ってるか?"
諸伏が降谷の家で寛いでいると、家主からそんなメールが送られてきた。
速水玲香?…あー。
「知ってる。アイドルだろ?っと、そーしん」
でも何でまた唐突に…。アイドルオタクにでも目覚めたか?
諸伏は雑誌の紙面で笑う玲香を見てオタク化した降谷を想像した。
「うげっ、想像するんじゃなかった」
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『おにーさん?何か疲れ切った顔してるよ。何かあった?』
「え?大丈夫ですよ。疲れてませんから」
「お前が無理に速水玲香のCD渡したからじゃないのかー?」
『そうなの?』
「い、いいえ!違いますよ!早くCD聴きたいなーって…」
『なあーんだ。お兄さんも案外アイドル好きなんだね!』
「え゛!」
「そのうち我々とライブ行ってたりしてな!」
『いいねーそれ!』
勝手に進む話に安室は頭を抱えたくなった。
「(どいつもこいつも)」
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「はー、名前ちゃーん名前ちゃーん」
「うるせーぞ」
「あ゛ーー!もう無理!」
「こっちが無理だ馬鹿野郎!テメー何回言やー分かるんだ!こっちはテメーの尻拭いさせられてんだ!とっとと仕事しろ!」
「まあまあ、松田落ち着けって」
「落ち着いていれっかよ!」
「まあ座れって」
いつまでも机に項垂れている萩原に松田は我慢できず爆発した。
そんな松田を伊達が宥めると松田は漸く落ち着いた。
「萩原、早く仕事終わらせて会いに行きゃーいいじゃねーか、な?」
伊達の言葉に萩原はそろそろと起き出し、何事もなかったかのように仕事に取り掛かった。
「お前、良い父親になるな」
「こんな子供は御免だ」
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-PM3:00-
ティータイムのせいか少しずつ混んできた店内で安室はカウンター内にしゃがみ込み携帯を睨み見た。
何っ!ヒロの奴速水玲香を知ってるのか。
あいつまさか隠れアイドルオタクだったのか?
いや、まさかな…。今までそんな素振りも見せなかったし。
まさかな…。
「ははは」
安室もまた自身の家で寛ぐ諸伏のオタク化した姿を想像し後悔した。
20170727