secret修正入ります!2
□A Happy Life
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「なあ新一君、爆破させるんなら態々指紋移さなくてもよかったんじゃないか?」
「いえ、僕たちは組織がどんな集まりかは分かりませんが、コードネームが酒ということと、殺しに関して躊躇いがなく殺す相手に容赦しない。それに、、、裏切り者は確実に息の根を止める…。そんな奴らが相手ですからね…。念には念を入れた方がいいんですよ」
「確かに、、。本当にありがとな。君たちがいなければ俺は今ここに居ない」
名前の父さん、諸伏さんは名前の頭を撫でた。
「名前とこうやって触れ合う事もできなかった…」
諸伏さんは名前を抱きしめた。
だから名前、そんな嫌そうな顔すんじゃない!パパさん泣くぞ?
本当はこんな物騒な話名前の前でしたくなかったんだけどよぉ。
名前は気にしてねーみてーだな。流石園子の性格が入ってるだけあるな。
それに組織の情報はほとんど父さんからで、この計画を実行できたのも博士の発明のおかげなんだけどな。
「阿笠さん、本当にありがとうございます」
「なーに、ワシに掛かれば朝飯前じゃ!」
褒めるとすぐ調子に乗るんだよな。
『其方に褒美をやろう』
「ははー、有難き幸せ」
付いていけない諸伏さんを余所に名前はポケットから飴を出し博士に渡した。もちろんノンシュガーだ。
「名前もありがとな。今まで寂しい思いさせてごめんな?」
名前が顔を顰めた。お前はなんちゅー顔をしてんだ!
「名前?寂しかったんだよな?寂しかったよな?」
涙目になる諸伏さん。
『んーん、そーでもない』
「え、、、嘘だろ!、、名前ー!寂しかったっと言ってくれー!」
あんまりパパさん苛めてやんなよ?俺は知ってんだぞ、、。
名前の肩を掴みガクガク揺すりながら必死に同意を求めてるみたいだけど、無理だと思いますよー。
名前の性格色んな人間の集大成みたいなもんですから。
簡単には手懐けないと思います。ごめんなさい。
ジェスチャーで諸伏さんの後ろから名前に合図する。
嫌そうな顔をしながらも分かってくれたらしい。
『ねえパパー?』
お、でた母さん直伝の上目使い。
「何だい名前?」
諸伏さんデレデレだな。まあ、名前性格はあれだが顔は整ってるもんな。俗にいう美少女ってやつだ。無理もない。
『名前本当はね、パパがいなくなってとーっても寂しかったよ』
「っ!それは本当かい?」
『ホントだよ?…正直言うとね、名前パパが死んだって聞いたときよく分かんなかったの…。パパの事覚えてなかったし、写真でいつも見てたから顔は知ってたけど…』
名前は真っ直ぐな瞳でパパさんを見つめてた。
パパさんの表情は見えないけど、、多分優しい顔してんだろうな。
『悲しいとか、寂しいとか…いつも新一たちが一緒に居てくれたから、、、そんなこと思ったことなかったよ』
今でも覚えてる。名前が我が家に来た日。
その日は俺や両親、博士の他に蘭や園子も一緒に歓迎パーティーやったんだよな。
蘭や園子は妹が欲しかったって喜んでいたっけ。
名前は多分その頃から心のどこかで寂しがってたんだ…。でもそれを見せまいと自分の気持ちに嘘を付いてきた。
俺は知ってる、家に来て半年は夜な夜な泣いてたってことを…。
『ある人の歌にね、嘘でその場を上手くやり過ごしてもきっと悔やむって歌詞があってね、それで名前パパが居なくて本当は寂しいって事に気づいたのね。だから博士がタイムマシン造ったって聞いて助けに行こうって決めたんだ…』
これは本心だろう。アイツの目で分かった。
いつものいい加減な名前じゃない。父親を思うただの一人の少女だ。
「そっか、、、。本当にごめんな。名前を置いて行ったりして、ごめんな」
よかったな名前。・・・俺は諸伏さんに抱きしめられてる名前を見てギョッとした。
アイツはいい話じゃと顔から出るもん全部出して泣いてる博士を必死で笑いをこらえて見てた。
吹き出すんじゃねーぞ!お前の辞書にはシリアスって言葉はねーのか!?
せっかく名前のこと見直そうと思ったのにな…。
『博士きたなーい』
そうは言うものの、ちゃんとティッシュを渡してる。スマートな所は俺の父さん似か?
「さっき言ってたある人って誰なんだ?」
『言いたくなーい』
「えー、そんなこと言わず教えてくれよー名前ー!」
『やーだよー!秘密は女のアクセサリーだってふ〜じこちゃ〜んも言ってる』
「不二子ちゃんって誰なの?」
『あれは三年前止めるあなた駅に残しー』
「ちょっと名前、、、ってか何でそんな歌知ってんの?」
ごめん諸伏さん、それは名探偵の俺にもわかんねーわ。
20190413