マイソロ2

□一緒にいたい
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オレは今、現在進行型で困っている。
と言うのもリティがさっきからずーっとオレについてくるから。

まあ嬉しいっちゃ嬉しいが、オレにだって色々あるわけで…いい加減に困ってきた。

「なぁ」

意を決して聞いてみる。

「なんでついてくんの?」

「へ?あ、えと……迷惑?」

何故に質問返しなんだよ…。だいたい、迷惑?なんて聞かれて迷惑だなんて言えるか?

「あー…っと迷惑ってゆーか、ずっとついてこられても困るってゆーか…なんか用があんじゃねーの?」

「えと…あ、何が好き?」

「は?」

ついてくる理由はなかったようで、突然謎の質問をかますリティ。
多分食べ物とかの話だと思うが、オレはちょっとした悪戯を思いついた。

「んー…リティ」

「は?」

今度は向こうがポカンとする。

「いや、だからリティが好きb」

ニッコリと笑って答えるとリティは少しだけ顔を赤くして叫んできた。

「違うッ!食べ物の話!!」

「食べ物でもリティがいいb」

「オレは食べ物じゃないッ!」

意味が通じなかったのか、ふざけているオレに怒り始めるリティ。
別に悪いことなんて言ってねーし、もう少しくらいいいだろうってことでぎゅーっとハグしてやる。

「な、何?」

「…今夜もいただきます」

耳元で小さく囁くと流石に理解したのか、オレの腕の中で顔を真っ赤にして暴れている。

「ば、バカーッ!!」

オレを振り払って物凄い速さで逃げ出して行った背中を見つめながら、やれやれと肩をすくめる。

あいつの発想は単純だからわかりやすい。
ついてきた理由も単純。

ずっと一緒にいたいから






こんなに愛しているのに
こんなに愛されているのに
ずっと一緒にいたいだなんて我が儘なのでしょうか

 

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