マイソロ2
□Valentine's Day
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「スパーダ!スパーダ!」
廊下を全力で駆け抜けて、スパーダのもとに向かう。
ウキウキとした気持ちがオレを支配していて、必然的に笑顔になってしまう。
「おーどした?」
「はい!チョコレート」
「あ…バレンタイン?」
「このイベントはそういう名前なのか?」
それは初めて知った。
「ぷっ……てか、その顔!」
「う?」
顔?なんかついてる?
「可愛い顔にチョコついてっぜ。舐めてやろうか?」
ケラケラと笑われるオレの顔には、いつからついていたのかチョコを擦ったあと。
「バーカ。やれるもんならやってみろ!」
スパーダが笑うとオレもなんだか嬉しくなって一緒に笑った。
「なら遠慮なく」
ニッと笑いながらオレのほっぺをぺろりと舐める。
初めは意味がわからずにぼーっとしてたケド、その意味が理解できた時には顔が凄く熱くなっていた。
「っ〜〜!」
「おっ!うめぇ」
「な、なんか恥ずかしいんだケド…」
舐められたほっぺを手で押さえると顔の熱を直に感じる。
そのくらい恥ずかしかった。
「真っ赤になって可愛いやつ〜」
またケラケラと笑うスパーダを見たら、オレも気付けば笑っていた。
こうやっていつまでも一緒に笑っていたい。好きだから、ずっと隣を歩いて行きたい。
チョコレートから溢れる甘い甘い物語を君に捧ぐ
→後書き