マイソロ2

□トドカナイ記憶
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「くじ作ってやっから、そこ座ってろ」

「くじ?」

どうにも決まらない部屋割はユーリの案で決まりそうだな。

問題なのはこの「くじってなあに?」みたいな顔をしているボクらのディセンダーだ。

「いいか?ぐじってのは、決まんない物事を簡単に決めちゃう魔法のアイテムだ」

「なにそれスゴイ!」

「作り方はだな…」

ユーリがくじを作り始めると、リティは子供のように喜んでた。
なんかそーゆーの見ると和むよなぁ♪

「チッ……」

おっとー?スパーダは怒ってるなぁ…。

「嫉妬なんて若いねぇ」

「はぁ?」

『嫉妬』なんてキーワードに過剰反応しすぎだって
思わず顔がニヤつく。

「リティのことが大好きで大好きで仕方ないくせに〜」

「ばッ!ちっげーよッ!!」

顔を真っ赤にしながら叫ぶスパーダが可笑しくてまだまだ虐めたくなる。
お、リティが睨んでるな…。
今度はあいつの機嫌が悪くなりそうだから、これくらいにしとくか。

「睨んでも可愛いだけb」

「「はぁ!?」」

うおっ!まさかハモって否定されるとは…。

「てめェ……いい加減にしねェとぶっ殺すぞッ!!」

「ちょっ!何怒ってンだよ!」

「ラファール……」

ん?何ですかリティ?なんかプルプルして怒ってる?


――――あぁ…やっぱり記憶がないのか


「ラファールにスパーダは渡さないッ!!スパーダはオレのだッ!」

言うねー…じゃなくて!

「まて待てまてッ!大いなる誤解だって」

「オレ…っ……スパーダぁ……」

や、ヤバイ……。何故に泣きそうナンデスカ?

「泣くなリティ。オレはお前しか見てねェよ」

「ん…」

イチャつくなッ!って叫びそうになるのを抑えて……そうだ。なんで泣きそうになったんだ?

「なんかわかんないケド、悪かったよ…」

まったく…ボクが何をしたってんだ?
てか、どーしてボクがスパーダをとるんだよ?あ……あれか?

『睨んでも可愛いだけb』

「あれはリティに言ったんだケドなぁ…」

「「えっ」」

またハモるのね…。そして思った通りか。

「ボクがスパーダなんか欲しいわけないだろ」

第一に可愛くない!性格が!
 
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