この的も貴方の心も射抜いてあげましょう。
□プロローグ
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ある日、都内某所―――小鳥遊事務所。
小鳥遊音晴の元に一通のメールが届いた。
「あの子が帰ってくる…」
音晴はデスクに飾ってある写真に目をやった。
そこには自身に似てはいるが、凛とした少女が妻と瓜二つの娘と笑っていた。
「さて、どうなることやら…」
この少女が『彼ら』にどう影響するかは誰も知らない。
とある女は、小鳥遊事務所の前で仁王立ちをしていた。
「———なんだったけ…紡がマネージャーするグループ…えっと…アイ…アイ…あ、懐石弁当だったか。」
思考を諦め、女は久々の我が家に入っていった。