口の悪い人魚姫

□第二章 デクVSかっちゃん
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前回あらすじ
爆豪、敗北

「負けた方がほぼ無傷で、勝った方が倒れてら…」
「勝負に負けて試合に勝ったと言うところか」
「訓練だけど」

出久は保健室か…まあ、勝己の爆撃を直に何発もくらってるんだからな…
勝己の方は…ずっと黙ってる…
話しかけるのが怖いと思うなんていつぶりだろうか。

「―—―ヒーローチームの勝ちは『訓練』だという甘えから生じた反則のようなものですわ」

凄い分析だな、八百万ちゃん。

「ま…まあ飯田少年もまだ固すぎる節はあったりするわけだが…まあ…正解だよ。くう…!」
「常に下学上達!一意専心に励まねばトップヒーローになどなれませんので!!」

あ、この人推薦か…道理で凄いわけだ…

確かもう一人は…轟君だっけ。何というか、只者じゃないって感じだよな。



そんなこんなで戦闘訓練は終わり…

「緑谷少年以外は大きな怪我もなし!しかし真摯に取り組んだ!!初めての訓練にしちゃ皆、上出来だったぜ!」
「相澤先生の後でこんな真っ当な授業…なんか拍子抜けというか…」
「真っ当な授業もまた私達の自由さ!それじゃあ私は緑谷少年に講評を聞かせねば!着替えて教室にお戻り!!」
「……」

勝己…

「魚住、爆豪の所行かなくていいのか?」
「…私ってそんなに勝己とセットのイメージ強いの?」
「初日のアレを見せられればそう思うぜ」
「あー…今は、ちょっとね…」

放課後―—――
疲れてしばらく机で寝てしまった。

「あれ?勝己は?」
「さっき黙って帰っちゃったよ」
「うそ!?」

置いてったの!?

「さっきデクくんも追いかけて行ったよ」
「ありがと、お茶子ちゃん!また明日!」
「またねー」

まったく…私を置いて行くなんて…

「あ、出久ーー!!」
「あ、奏ちゃん…」
「勝己は!?」
「かっちゃんなら先に行っちゃったよ。すぐそこだから十分追いつけるよ」
「ありがと、出久!――――あ、そうだそうだ。出久、個性おめでと。」

何で発現できたのか、何でその増強の個性だったのかはわからないけど、誰よりもヒーローが大好きな出久に言っておきたい。

「ありがとう」

やっとの事で追いついた勝己は一皮剥けて立ち直ったようです。
泣き顔っぽいのも見れたからラッキーだった。
うん、よかったよかった。
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