リクエスト小説

□素直になりたい
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齋藤飛×橋本


今日も楽屋は騒がしい。
私は1人座ってあの人を見る。

そう、俺の嫁ね?
ななみは私のものなのに。


白石「ねぇななみんこれ見て!」

橋本「えー、なに?」

衛藤「ななみーん」


ななみの周りにはたくさん集まっている。
ななみはすごく楽しそう。
でも、たまにはこっち来てくれたっていいじゃん。
付き合ってるのにな。

そんなことを考えていると

秋元「飛鳥ちゃん嫉妬?笑」

真夏にちょっかいをかけられる。

「…別にしてない」

秋元「可愛い〜♡もうまなったんが飛鳥をもらっちゃおうかな♡」

「は?冗談でも無理」

真夏と会話をしているときでさえ、ななみのことが気になってしまう。
当のななみのほうをチラッと見るとこっちを見て目が合った。
だけど、恥ずかしくてパッと無意識に逸らす。
すると、ななみはまたまいやんたちと話を始める。

なんだろう、この気持ち。
なんだかイライラするというか。
楽屋とか別に1人で本読んでても平気だった。

けど今はななみが隣にいないと…

白石「…ねぇ、なんかすごい怖い顔してる人いる」

衛藤「わー、飛鳥やきもち?笑」

別に違うもん…!
恥ずかしくなって抵抗をする。

橋本「ふーん?」

すると、
ななみは私の隣にやってくる。

「…なによ」

本当は嬉しいはずなのに素直に喜べない。

橋本「…顔怖いよ?笑」

顔を覗き込んでくるななみ。
誰のせいだと思ってんだよ。

橋本「可愛いね、飛鳥」

「…うっさい」

橋本「寂しかったんでしょ?」

「なわけないじゃん…」

本当は早く来てほしかった。
けど、こんなの言えない。
張り裂けそうになるから。

橋本「ふーん」

そう言って
ななみは私の手をぎゅっと握る。

橋本「よしよし」

ななみは優しく私の頭を撫でてくる。
全てを見透かされているかのようで悔しい。
だけど、すごく落ち着く。

するとまいやんたちがまたやって来る。

白石「取り込み中悪いんだけどななみん今日あいてる〜?」

衛藤「ご飯でも行こうかなって!」

白石「飛鳥も来る?笑」

まいやんはニヤニヤしながら私を見る。
くっそ…またななみを奪う気かよ…

橋本「今日は飛鳥とデートだから行けないわ」

と突然言い出すななみ。
えっ?今日そんな予定あったっけ?
頭の中で考えていると

衛藤「もーラブラブね♡お邪魔しました♡」

2人はあっという間に去って行った。

「…あれ、今日そんな約束してた?」

どう頭を働かせてもデートの約束をした記憶がない。

橋本「誘ってるんだけど」

そう、言い出すななみ。
別に嫌ならいいよ?って。

なにそれ…なんなのよ。

橋本「デートする?しない?」

そう微笑みながら聞いてくる。
しないわけないじゃん…

「…!!してあげるよ」

不器用ながらにそう言うと
素直じゃないね?って。

本当はめちゃくちゃ嬉しい。
心の中ではガッツポーズしてるけど
恥ずかしさがどうしても勝ってしまう。

橋本「じゃあ私の家ね?」

びっくりして黙り込んでいると
なに、嫌なの?って。

嫌なわけないじゃん。
2人っきりになれるんだから。

「ななみの家行ってあげる」

橋本「ふふ、本当飛鳥は可愛いなぁ」

ななみはまるで幼い子供をあやすかのように可愛いね〜って言ってくる。

「もー嫌い」

すると突然ななみからキスをされる。

橋本「…嫌い?」

本当に嫌いなの?って。
わかってるくせに。
本当にずるい。
俺の嫁は本当に…


「…なわけないじゃん」

橋本「じゃあ、好き?」

「…!!言わない」

橋本「あはは、まぁまた言わせてあげるよ笑」

ななみは全て分かっているような顔をする。
悔しいなぁ。なんか。

でも、やっぱりななみがいなきゃダメなんだよね。
こんなこと言えないけど。

もっと素直になりたいなぁ。

伝えたい…


「…大好きに決まってんじゃん」


思わず溢れる。


橋本「……!!」

すると、
ななみは椅子から転げ落ちた。

「…えっ!?大丈夫!?」

橋本「…飛鳥、それはダメだわ、腰抜かしちゃう」

たまには素直になるのもいいかもしれない。
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