第四編

□避けられない戦い
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国境には既に景明皇国の大軍が黎明王国の飛び地を取り囲んで、あっという間に制圧してしまった

「於羅瑕、ご決断を…!こればかりは、避けることが出来ません!!」

「分かった…直ちに清凛帝国に援軍要請を」

「御意、ですが大使には誰を向かわせましょうか…」

「王后を行かせるべきだが…あの者は上手くやれるとは思えん…」

「於羅瑕!」

「瑛嬪ではないか」

「私が参ります」

「何…?」

「私が女帝陛下にお会いし、必ずや援軍を連れて戻ります!」

「それが出来ると申すか?」

「はい!」

「自信はあるのだな?」

「大いにございます」

「ならば、副使と共に清凛帝国へ向かえ。時間は無い、急ぐのだ」

「はい!」

悠和は副使として臨時に任命された高級官人と共に、清凛帝国へと渡った

ーーーーー

「何、黎明王国から援軍要請の為に大使が来たと?」

「はい、陛下。ですが、その大使は、黎明国王の側室なのです…」

「何故、側室を送ってきたのです…?」

「陛下、大使が参りました」

「通しなさい」

「女帝陛下、拝謁致します」

「面をあげよ、此度は援軍要請に参ったと聞いておる」

「はい、我が国の状況は逼迫しております。ですから、この偉大なる清凛帝国の軍をお貸し頂けないでしょうか?」

「そなたは、清凛帝国・黎明王国・景明皇国の歴史を知っておるか?」

「はい」

「ほほぅ…どのようなものか、簡単に説明してみせよ」
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