夢小説

□禪院直毘人夢
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行為を終えた後、直毘人さんは箪笥から長襦袢を引っ張り出す。淡いピンク色で袖を通すと私の身体より大きい。温かく、これ一着で眠れるくらいのものだ。箪笥から出したというのに白檀のとてもよい匂いがしている。普段使いされている事はきっと直毘人さんやくくる隊が週ごとに洗っているのだろう。

「酒の後には水を飲むのがいい」
テーブルの上に冷水が一杯注がれる。
さすがの切り替えの速さと手際の良さだ。
こんな紳士的な直毘人さんと私がさっきまで裸で睦み合っていたなどと他の隊士が今の様子を見たとして思わないだろう。夢から覚めた気分だった。ただ口の中のどろりとした精液と、貫かれたときの腰の痛み、激しいのとは裏腹に優しかった手の感触と口の乾きが夢でないことを物語っていた。冷水を口に含むと直毘人さんはにこやかに笑った。さっきまでのことを直毘人さんが他人に話したらどうしよう。急に恥ずかしくなって、言った。

「声が大きかったかもしれない」
「なあに、ここは俺の離れじゃぞ?臆することはない、男と寝たら女はみんなそうだ、悲鳴のような声をあげて懇願する貫かないでと」
「今日のことは誰にも話さないで、二人だけの秘密にしてよね」
「ああ、言う気はない、心配するな」

周りにバレなくて良かった。今日限りにしてねらこの関係は。そんな話をしていたら、直毘人さんが急にかしこまり、真剣な顔でこちらを見た。私は口を閉じ、生唾を飲み込んんでからどうしたのかと聞いた。

「お前になら直哉を任せられるよ」

直哉さん。意外なフレーズに彼の仏頂面が頭の中に浮かんできた。不機嫌な時にする顔で腕組みをし、眉をしかめながら私を見下している。こんな顔をされると喧嘩がはじまってしまう。とても自分が隣にいるイメージが湧かない。
「直哉くんとたまにぶつかるときがあります、機嫌がいいときは彼も私も良好なんですが正直愛せるかどうかわからないわ、第一相性が良いとは思えないし、何より価値観が昭和の男っぽく合わないような気がするの」

彼の幸せを考えれば私はいない方が良いかもしれない。直哉さんも今は二十代で嫁選びに時間をかける時期なので、早めに別れたら新しい相手を見つける時間も補える。決断は早い方が良い。でも良いのだろうか。それで後悔しないかな。
辛い時や悲しい時に、直哉さんに頼りたくなるのは何なんだろう。答えに迷う私を導くように直毘人さんは呟いた。

「それでも断固拒否することはせんのだろう、何もすぐに答えを出せとは言わん。イエスと言わないのもその時の気分で答えてしまうのを防ぐためじゃ、
それほど真剣なのじゃろう、あの男に」

喉の奥にある本音を言い当てられたような気がして私は何も出来ずに喉を鳴らした。
そうかもしれない。素直になれないが、離れたくないのかもしれない。
彼を拒否しようとする自分も、自分の気持ちに素直になれないだけで彼から愛を向けられることが怖かったから、それらしい理由を付けて恐れていたかもしれない。
「そう、かもしれない、私直哉くんと向き合うことから逃げてた、愛さなきゃって

「なぁに、愛など時間をかけて見つける」
直毘人さんはそうだったのだろう。好きな相手が自分から逃げぬよう、誠意を持って触れ、答える。とても誠実な方だ。

「ワシからも願っておる、どうかそばにいてやってほしい、直哉がすぎた真似をしたときの説教はお前に任せよう、煮たり焼いたり好きにせよ、許可は親父であるワシが与える」
決意したようなまっすぐな瞳がこちらを覗いていた。この先私が何を言っても折れはしないだろうと言うのを感じた。それだけ直毘人さんは息子に本気なんだ。
「頼む」
ふと畳を引っかく音がしたので振り向くと禪院の当主ともあろうお方が私に向けて頭を下げていた。額をつけて、私が顔を上げてというまでとまりはしない。私は焦った。
「待って、お顔を上げて」
「お前さんには頭を下げて頼み込まんと聞き入れてくれぬと思うて」
「お義父さんの頼みなら分かったわ、かわいい直哉を私好みにしつけてあげる」

「ははこれはこれは直哉も手を焼きそうじゃ
ワシは性格面の相性も含めてお前を推薦している、真依のように利他的で静かな人より多少骨がある人間とイチャつく方が楽しいじゃろう」
「それ暗に私の性格が悪いって言ってません?」
私と直毘人さんは二人して大笑いした。その後は二人でお口直しに甘味を食べたあと、した後すぐに別れた。
ところが直毘人さんの本心といえばそんなに穏やかなものではなかった。きっとこの先彼女と直哉に入る隙間はないのだろうと名前の顔を見ていたらわかってしまった。例え離れようとも心は似た者同士なので磁石のように離れてはくっ付きを繰り返していくのだろう。そしてワシが禪院家27代目当主に直哉を指名したのだから当主様の嫁としての苦労にも当てられる。もし直哉から傷付くことを言われて立ち上がれなくなったとき、もし禪院家の誰かに理不尽に嫌がらせされてしまったとき、俺は愛する人に似た女を守ってやりたい。親ではなく、一人の男として。怖くなったらいつでも味方してやる。

喉が渇いたのでもう一杯水を煽る名前を見て、直毘人は寂しげに目を細めた。こんな本音を漏らしてしまえばまた彼女はすぐに強気に返してくるだろう「ナメないで」と。
頼る相手はお義父さんじゃなくて旦那の直哉さんなんだから。多少の悩みなら自分で解決するから大丈夫よと。
良い良いそう返してくれて、お前が幸せになってくれたら。この秘密は墓まで持っていく。俺の生涯明かされることのない秘密じゃ。

「さて、直哉にいい女を捕まえたなと報告しなければ」
直毘人のセリフは何も気付かれることなく笑って流された。




を愛していることを人知れず恨んだ。せっかく見つけたあの女との懐かしい日。


あの女と同じように大切に可愛がればきっと息子の直哉に奪われる。
もしお前がっとはぐらかされるだろうなぁ。俺は本音を押し隠し、て名前に伝え

ちょっかい出しちゃいけない相手だったわなんて笑う名前に直毘人は


【ねっとりエッチバージョン】


登場人物紹介
夢主
上の役職の姑さんに私の大切なものを壊されて何の価値もないと笑われた時全てが歪んでどうでもよくなってしまい、支えていたものはポッキリ折れてしまった。
ああ、この家では正直者はバカを見るんだ。健全に生きていても、その頑張りを見届けてくれる人なんていないんだ。優しさにはつけ込まれるし、人に親切にして自分に恩が返ってくるなど平和な世界で生きている人たちの普通であり、私とは縁がないんだわ。
もうどうでも良くなって、特段舐められていた女性に反撃し、成り上がった


私は少し悩んだ。
私で良いのか。本気で?

子供っぽい子。まるで弟みたいな世間知らずな箱入り息子さん。誰も寄せ付けない。私でさえ。誰の手にも落ちない。全人類を平等に下に見ているような人間とそれに憧れている自分が釣り合うと、直毘人さんは本気で思っているのだろうか。
そんな彼と私がお似合いだなんて。

他に代わりがいるのなら、遠慮なくそちらに任せようと思っていた。
大体相性が良いのだろうか。直毘人さんは「いやいや」と笑った。そこは否定してくださいな。今もイエスを言わず迷ってる私に直毘人さんはつげる。

「俺からも、直哉をよろしく頼む」



微妙な表情でいる。お言葉ですが私は禪院直哉さんのこと愛せないと思っている。」




自分と似た存在にたまに憎らしさを感じていた。前に彼が五条悟や伏黒甚爾という呪術界の怪物たちに憧れを抱き研鑽していると聞いたときには何と無茶をするのだろうとびっくりした。直哉さんは私が同情したことを嫌がっているだろう。それどころかお前のような人間に同情されるのが一番腹立たしいと思うのが彼だ。
直毘人さんは半ば嬉しげに答えてくれた。


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