夢小説

□ご都合術式で非術師と同じく真人が見えなくなった夢主は拘束されて攻められ初めての精通の実験台にされちゃう
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ご都合術式で非術師と同じく真人が見えなくなった夢主は拘束されて攻められ初めての精通の実験台にされちゃう 4ページ


「全ッッく奇想天外な術に掛かりおって!!!!」
漏瑚の声が廃アパートじゅうに広がった。
「大きい声出さないでよ〜!漏瑚ぉ」
三人の呪霊に囲まれ小さくなりながら一人手を合わせている女。名前。またの名を人間の性欲から生まれた特級呪霊は呪霊の中でも真人と同じく人に近い容姿をしている。名前の後ろには額に縫い目のある袈裟の男が腕組みをして興味深そうに少女の目を見つめていた。
「これじゃ家族のみんなが見れないよ〜」
「まあまあ、言い訳はいいから何が起こったのか、どう呪術師殺しに失敗したのかを名前の口から詳しく聞かせてよ」
袈裟の男の言葉に青筋を浮かべて「夏油」と男を睨みつける名前。はぁ、深いため息を吐いて何が起こったのかは名前の口から告げられた。


***
私の身体は殺そうとしていた呪術師の思わぬ反撃に合い、術式を使われ、非術師と同じく短時間呪霊が見えない体にされてしまいました。そいつの持っていた術式の開示では短時間といっても効果はマチマチで一年、いや一生呪霊が見えない姿になるかもと脅されました。そいつのことは殺しましたが舐められていたのは間違いありません。こんな感じでいいですか、今もみんな(※呪霊)の姿が見えず寂しいのですが。
「へぇ舐められたものだね、呪術師に襲われたとのことだけど窓に連絡する前にちゃんと潰せたかい?
こちらとしては残穢から他の呪術師...ひいては五条悟に目をつけられるのは避けたいんだが」
携帯電話は破壊したはず、残穢は呪力をコントロールできるうちはちゃんと制御して、痕跡を残さないようにしていたけど術式に掛かってからはちゃんと打ち消して逃げれていたとは言い切れないです。もし等級の高い術師が私の残穢を辿り、こちらへと攻め込んできたら全て私の責任ですすいません。
事細かに伝えてから反省の意を見せたつもりだったのだが前もって謝ってきたのがつまらなかったのだろう。夏油はこう返した。

「バレていたなら逃亡の練習にちょうどいい、みんな聞いたかい、今夜は避難訓練をしよう、キミは傷を癒すために別室に篭っていたらどうかな、そこで休養してもらおう、術師と戦うのは痕跡を残すようなヘマをした彼女だけでいいからね」
夏油は笑い、私を仲間ハズレにしてきた。夏油の奴絶対に許さない、私は呪術師たちの生贄かよ。
「私たちは陀艮の領域のなかでバカンスさせてもらおう、一晩見張って術師の姿がなければキミは呪力をちゃんと隠せていたってことだよ、誇るといい」
誇れるとこなんてないよ、失敗して仲間を危険な目に合わせた。むしろ責任とって祓われたいくらいだよ。
夏油は私の言い分には耳を貸さず、漏瑚たちを連れてどこかへ消えてしまった。たぶん陀艮の領域の中に入ったんだろう。

「まあ今のところ術師は攻めてきていないようだし「視えない人」には何もできないのだから名前はニンゲンの気持ちになって休んでおいで」
そんな捨て台詞が頭の中を響いていた。暗くなったアジトにポツンと私だけが立たされている。部屋の鍵は夏油が置いていってくれた。
そういえば。さっき漏瑚たちの声はしたけど真人の声はしなかったな。声を出さないだけで夏油たちと一緒にいたのかな。

いや、真人はよく私に話しかけてくる。わざと声をかけないなんてよほどのことがないかぎりしないはずだ。
ってことは真人は何処かに出かけていて、人間を狩って実験でもしているのだろう。見られてなくて良かった。

「しっかし呪霊の体力回復方法が温泉と休養しかないって何なんだよ、これじゃあ私らが嫌っている人間とほぼ同じじゃないか」
ちぇ。
独り言もほどほどにしてアジトを後にし、5分ほど歩くと廃アパートに辿り着く。今日はこの廃アパートの角部屋で寝ることになっている。
今の季節は冬。孤独な自分に寄り添ってくれる冬だ。この地域は積もらないらしく氷だか小雨だかわからないものが肩に当たっている。夜も寒くなりそうだ。だけど不思議と最悪な気分ではない。自分にはこういうじめっとした場所がお似合いだと思う静かだし。

老朽化したドアを力を込めて開けると重い音がして殺風景な室内が目に飛び込んでくる。ベッドと引き出しが二つしかなく規模も小さく、何のためにあるかもわからないタンス。壁の色は灰色。よく見ると画鋲の跡や床に絵の具やクレヨンの落書きが見える。前の住人は家族連れだったのだろうか。壁にはエアコンが、配線は剥き出しのまんま設置されている。電気は通ってはいるが蛍光灯はチカチカと音を立てておりほんとに寝るだけの部屋って感じだ。
北側の部屋なので朝になっても日は差し込んでこないだろう。この部屋を人間が見たなら「幽霊が出そう」と言いそうだ。

全く夏油のやつ。もっといい部屋を用意してくれよ。スーツケースから枕、簡易なタオルと毛布を取り出すとさっそくベッドの上に取り付ける。うわーマットレスにびっしりとカビが生えてる、本当に最悪だ、布団も洗わなきゃいけないじゃないか
夜も遅いし、今から部屋を変えたいと言ったところで夏油は既に自室に戻っているだろうし、さっさと寝て、次の日に持ちこしたほうが楽かな。枕をポンとおき、ベッドに横になった。
まだ眠れる気はしない。寝付くまで瞼でも閉じていよう、漏瑚、陀艮、花御、大丈夫かな。何で術式なんか食らっちゃったんだろう、こう暗いとヤなことばっか思い出すんですけど。はぁやってらんねー。
寝返りを打つとある違和感に気づいた。
「ん?」
折りたたむように置いていたはずの両手がいつの間にか上にある。目を開けて上を見ると確認できる。最初は気のせいかと思って仰向けになってみた。目を閉じるとやっぱり両手が上げられてしまう。何かの力で腕が壁に吸い寄せられてるみたいに、両手首のみが固定されてしまう。気づいた頃には腕がしなって思うように動かせず、私はベッドに固定された。
何、これ。身体も動かない。
弾かれたように上を見るがロープのように分かりやすく両手首を拘束されているわけじゃない。透明だ。
もう一度動かすがやっぱり固定されてる。壁から飛び出た鎖につながれ、両手首は手錠をかけられているようにびくともしない。
こんなときに呪霊の攻撃か?
呪霊の姿が見えないので、今日は意思疎通もできない。同族を殺すのは避けたかったのだが先に攻撃してきた分には致し方ない。死んでもらおう。
手に呪力をこめるとこちらの様子を見ていた「何者か」が怯んだのか物音を立てた。ベッドの軋むような音が無音の室内に響いている。やはり近くにいるのか。

周りを見渡した時、また、床を踏み締める足音がした。今度の足音は軽快で私の周りをぐるぐると回っているみたい。何がしたいの...遊ばずに早く攻撃してきなよ...

本体が見えないとこんなにも不便なのか、そばにいる「もの」の気配を辿るため神経を尖らせた。
足ってことは二足歩行...そこそこの等級の子がきている。カツン、カツンという軽い音から靴を履いてると考えられる。
ヒトガタなの、珍しいな。まあ、二足歩行であっても顔が六つだったりするから油断は禁物だね。すうっと口から空気を吸い込む音がし、音のした方を見渡すと、私が寝てるベッドの端が凹んでいるのがわかった。凹みはかなり大きい。攻撃がくるかと身構えたとき、私が乗っているベッドが大きく弾んだので思わず声を上げた。
何かが乗り上げてきたみたいだ。はぁ、と荒い呼吸音が聞こえ、動くこともままならなくなって背筋が凍っていく。下手に動けば切られるんじゃないか、それともこの大柄で縦にも横にも大きい化け物は私を食おうとしてるのか?
壁を見ると黒い影が私をすっぽり覆っているのが分かる。呪霊を目視できない非術師たちだって死に際に呪霊を目撃することはあるが私はそもそも呪霊。影くらいだったら多少は見えるのだろう。
月明かりに照らされて壁に出来た影が薄く伸びて行く。巨大な影から私を襲うものの正体をよく見つめようとしたとき、それは私が壁を見ているのを察知して細長くなった。
方向を変えたのか?器用なやつ!

男か女かまたは異形の姿をした化け物かも影を見ただけではわからなかった。見えていないのに顔を見つめている気配がわかる。
いやいや相当やばいんじゃないかこれ。

「いるのは分かっているわ、素直に要件を吐きなさい!」
唇を開ける音がして、空気を飲み込む音がして。私もごくりと唾を飲み、何を問われるのかと臆していたら聞き覚えのある軽薄な笑い声がした。
「ンフフフフッアハハハハハッ」
その声の主は。
「ま、まひと!?」
さっきまでの恐怖感が一気になくなる。同時に手の拘束が緩み、やっと動けるようになった。でもなんで真人がここに?

「あーごめんごめん、ほんっとに例の術式を食らったか確かめてみたくてさぁ?ついてきちゃった!
しっかり効いているみたいだねぇ、何者かがお前に寄りかかってきたら怯えちゃうよね?」
さっきの出来事を振り返ってみる。あの拘束は自分のことが見えてないかの確認作業だったのか。じゃあ恥ずかしいところを見られてしまっていたってことだ。真人がまた笑い声をあげるにつれて顔が真っ赤に染まっていった。

「もう騙したわね!いつから見てたの!」
「いやぁ呪術師の攻撃を真正面から喰らったなんてお前もバカだねぇ、ハハハハ!
今のお前にはイタズラし放題ってわけだ」
「最初からじゃない帰ってください」
いまさらごもっともなことを言われるのは癪。真人に揶揄われるのはもっと癪だ。
ムカついたので真人がいるであろう方向に枕を投げつけるがいなかったらしく、枕を壁とベッドの小さな隙間に入りこませてしまった。
「おっと危ない、凄い威力」
声が聞こえると私はふんとため息ついた。

「物語の中でもあるよねえ、眠りについているニンゲンを幽霊が襲って交わる色情霊ってやつ さっきのはその再現なんだ♪」
呪霊の姿が見えないとはいえ私は人間じゃないの!勝手に実験しないでちょうだい?!他のものと遊んでてよ!

「早く自分の部屋に行ってくれない?!」
距離間がわからないので一人で叫び続けることになって恥ずかしい。私がいま向いている方向にも真人はいないかもしれない。また「ハハハッ」と笑い声がした。
「嫌だよこんな痴態は2度と見れないから目に焼き付けておきたいんだ」
何も言えなくなってしまって「ったくもう嫌い!」そう叫ぶしかない私。早く寝させてほしいわ。
「だって名前のリアクションが可愛いんだもの、ついいじめたくなっちゃうよね」
「嬉しくありませーん!」
立ち退かないのが分かって布団に潜ろうとしたが真人は私が布団を持った手を掴み、ベッドに寝てきた。
寝るくらい自分でできるわ!またプリプリ怒っていると真人は。
「ううん、もっと悪戯がしたい」
といって、私に体重をかけてきた。私をベッドに押し付けて何するつもり。正面めがけて蹴った瞬間に真人がベッドから離れたのか体が自由に動かせるようになる。呪術師とのバトルを経て成長したのか身のこなしが速くなっていた。

「真人!」
「いいからいいから、お前は寝転んで今日の失敗を噛み締めていればいいんだよ、俺はこのまま名前と遊ぶからさ?」
「はあ?!遊ぶって何をよ!仲間のところに帰って!私は疲れたから休むの!」

また布団を頭から被る私に真人はむう、と唸り、何と私の横へ入ってきた。シーツが大きく歪み、背中に体温を感じる。私の身体は160cm、真人は185cmほど。足が当たったと思えばすぐに胴体らしきものの感覚があり、真人は私の両腕をそれぞれ掴んで私の背中にお腹を密着させた。

「気持ちよくさせて♡」
耳に息を吹きかけられたあと、ヒラリと乳房の輪郭を撫でられた。
「変態っ!」
反撃するといつの間にか布団が捲れており真人は行方不明になる。どこに行ったんだ、辺りを見渡すとすぐ首筋に温かい舌がはって私は悲鳴をあげた。どこから見られているのか、どこにいるのかまるでわからず、気配を感じる練習をしてるみたい。この機に乗じて真人はやりたい放題だ。

「ん〜、今日は名前の女の体で遊びたい気分なんだ、安心して、痛いことはしないさマッサージだと思って身を任せたらいいからさ」

真人はふたたび私に抱きついてきて、そして耳にふーっと息を吹きかけてきて胸を揉み始める。
真人の甘い声に、指に、体が敏感になってしまい、あらがおうと腕を動かす。するといつも真人が体を覆う黒いローブに当たった。ここは腕みたい、あ、縫い目があるのがわかる。ここが腕なのかな、だったら真人の手を掴んでベッドへ押しやってやろうとしたが真人の反応の方がひと足早く。完全に真人に背後を取られてしまった。

「悔しい!もう少しだったのに!」
「あっはははは、何も見えてないと攻撃も出来ないね可愛いねえ」
真人は私の頭に顎を乗せた。重い、冗談じゃない。まだ諦めないぞ、頭の位置が分かっているってことは大体の位置が把握できるんだもんね!
私知ってるよ、真人はいつもは髪の毛の束の一房だけを前に流し、残りの二つの束は後ろに流していることを。今肩あたりに垂れてきてる髪の束を引っ張り、真人の体から抜け出すと、手探りでほおを摘んでやる。やった、捕まえられた。
「真人捕まえた!」
「うわーちゅかまっちゃった」
真人は頬をむぎゅっと握られているのかあやふやな発音で戯けていた。真人のタコ唇があるだろう位置にちゅーっと自らの唇を押し付けてみる。リップ音が部屋に響いた。

「しかえし〜!こちとら見えなくても触れられるんだ!これに懲りたら寝ろ!!」
真人のローブを掴み、寝室から出るように催促してみるが真人は動じなかった。
「チューされちゃ寝るわけにはいかないよ〜、俺も」

真人の手が伸び、両の頬を掴まれたみたいだ。間も無くしてちゅぷ。と厚く冷たい唇の感触がある。軽く空気を吸い、私が口を開けた瞬間、上唇を軽くはみ、吸われる。
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