導きの先(短編)

□ねぇ
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今日は記念すべきクロウさんと出会ってからうん年目!
ケロベェと月とも仲良くなって毎日何しようかと悩んで遊んで美味しいご飯食べて…幸せな毎日!という日時を過ごさせてもらってる。
「ねぇクロウさん、私のこと好き?」
「もちろんですよ、また何か企んでいるんですか。」
ニコニコと冗談半分に答えながら頭を撫でてくれる。クロウさんはいつも私の頭を撫でる。癖なのかしら?
「私もクロウさんのこと大好き!」
頭を撫でてくれたお礼のハグ。

「ねっ!ケロベェ!」
「んぅ?なんや?」
「私のこと……好きかなー?!」
ワチャワチャー!
「わっ!わはは!おっ!や、やめ!あっはは!」
ケロベェは全身撫で回すととても喜ぶ。可愛い、ケロベェがいたら犬や猫いなくても良いかも。
「んー??好きー?」
「あーははははは!す、すきやー!ゆ、ゆるしてくれやぁぁ」
「んー!よろしい!」
撫で回す手を止めてケロベェの大きな体を抱きしめる。
んー…………お日様の匂い……いつもいい匂い………羨ましい。

「………………」
ユエ、発見!お昼寝タイムかぁ?
サクッ…………サッ………サクッッ…(ソ--ッ)
慎重に…慎重に…………
「わっ」
「わぁぁぁぁぁぁ!!!」
「……フッ」
いきなり脅かしてわ、笑った……ち、ちくしょう……月なんか嫌いだ………
「月なんて知らないわ!」
「機嫌を直せ……そうだ、大福があるぞ。」
「だ、大福っ…!?…………い、いや今は甘い物いらない…」
「そうか、ならケルベロスにでも食わすか…」
「んーー………………た、食べます!」
「そんな勢いよく手を挙げてまで言う必要はないぞ。」
「い、勢いなんだから良いじゃない……」
細かいこと気にする男の子は嫌われちゃうぞ。
「何を聞こうとしてたかくらい分かるぞ、心配せずとも私も好きだ。」
「うっ、嬉しいな……」
「満足したか?」

木漏れ日の当たる木の下で甘い物を食べながら今日も幸せな日になった…かも。
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