私が散りゆくその時は〜IX〜
□act1 彼らとの出会い
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「…、ってて…。ここど…、イヤ真面目にどこ…!!?」
一人でふざけて「ここはどこ?私は誰?」みたいなヤツやろうとしたけど真面目にどこか分からないところにいる。
見渡す限りではここは森の中っぽい。
もしやあの人たち、私が死んだと思って隠蔽する為に山に放置して…いや、これ以上考えるのはよそう。私が悲しくなるだけだ。
とりあえず、さっきから気になってるのが、耳の違和感と髪。
「何これ、ピアス…?と、イヤーカフ…?」
そこには着けた覚えのないピアスとイヤーカフが着いていた。
試しに外してみると、両耳に二つずつシルバーのリングのピアスと、右耳に綺麗なイヤーカフが着いていた。
イヤーカフには、真ん中に青緑、両サイドに青の宝石がついていて、そこからチェーンで青の宝石と羽が下がっている。凄く綺麗だ。
「でも待って、私ピアスの穴なんて開けた記憶ないぞ…!?」
そもそも怖くて開けようとすら思ったことはない。
え、だって痛そうじゃん。痛いのやだよ私。
そして更に不可解な事が1つ。
「あと、特にこれはどういうことなの…。」
さっきから視界にちらちら映り混んでいるのと、ポニーテールの重みが違いすぎてとても気になっていたのだが、どうやら髪の毛の長さと色が変わったらしい。
腰まである髪と、薄いエメラルドグリーンの髪色になっていた。
「…顔まで変わってないよね?東洋人の顔でこの見た目はミスマッチだろ…。」
一応見た目の変化はこの二つだけらしい。
服はさっきから来ている制服のままだ。
と、その時後ろからガサガサと音が聞こえた。
猿?猪?最悪熊とか…?
最悪の事態を想定しつつ、近くに落ちていた大きめの木の棒を構える。
しかし、そこから出てきたのは、予想していたどれでもなく、
「…はぁ!?」
ザグナルでした。