御狐様の日記帳
□四話
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ベッドへ行きたいけど、今はオジイチャン達と合流すること優先ってことで、町へ戻ることに。
憎き敵が持っていたアルコール除菌シートでキレイキレイ。洋服を着てた時、何やかんやで下着をとられてしまった。なので、ノーパンで町をウロウロすることに。
裸で四足歩行等々をやった私に、今さらノーパンとかwwっていう、超ヨユーな態度でいたんだけども、、
「……な!!?」
『ひゃう!!?』
見られちゃいました、花京院くんに。言っておくが、憎き敵みたいに半ばムリヤリ変態行為をやったワケじゃない。これにはキチンとしたワケがある。
町で合流した花京院くんと一緒にオジイチャン達を探すことになり、談笑しながら歩いてると、突然憎き敵が走り出して、追い掛けようと走ったら転けてしまった。そして花京院くんが中を見ることに。←イマココっという流れだ。
「え!?ちょっと、……えええ!!?」
めっさ驚いて叫んでる花京院くんと今起きた現実をスルーして、憎き敵の所まで走って逃げた。
憎き敵は今の事故に気づいてない。それどころか、ネーナさんが破裂して死んでしまうという現場に居合わせてしまった。
仮にも仲間だったネーナさんが……、少し悲しい気持ちに襲われたから、ネーナさんに近寄って、手を合わせた。
『ホルホースが大好きだったね。でもホルホースって世界中に彼女居るんだよ。特にお気に入りはブラジルって、この前一緒にパジャマパーティしてた時に言ってた。こんなことならパジャマパーティ誘えばよかったね。あの時のホルホースのパジャマったら……ぷぷ……どうぞ安らかにお眠りください』
「何処に安らかに眠れる要素が!?かなーり気になるぜ!あの野郎、どんなパジャマだったんだよ!?」
「いや、そこじゃあねーよ、ポルナレフ、問題は男女でパジャマパーティしてることだぜ。その歳で乱交か、ケイベツするぜ、この変態ギツネ」
「いいや、違うね、承太郎。一番の問題はホルホースとこの子がパジャマパーティするほど仲がイイってところだ」
「いいや、それも違うぞ、花京院くん。問題はこの町で騒ぎを起こして殺人犯とされてるわしだと思うんだがのう」
「「「『それな』」」」
これ以上の面倒を避けるために、ささっと車の手配をして、濃いプレイをしたこの町とオサラバ。次は山道を車で移動する旅路だ。
ただえさえ狭い車内に大柄の男四人。後部座席に座っても、憎き敵とオジイチャンという超大柄の男に挟まれて、何かもうホントに狭っ苦しい。
そしてこの狭苦しい空間に、女の子が一人追加された。しかも!この女の子、後から来たくせに憎き敵の隣に座りやがった!
「…ふふん…」
何か勝ち誇った顔されるんだけど!!うわー!何だろう!何か腹立つゥ!!憎き敵の隣は私のテリトリーだったのにィ!とられたみたいでスッゲーイヤだァァアア!!
『ハッ!?』
どうせ憎き敵の隣だし、とられてもいいじゃん。私のテリトリーはDIO様の隣。それ以外を求めるなんてあってはならないことだわ。
フフンッ、そんなドギツイ変態鬼畜野郎くれてやる。泣いたってもう遅いわ。見た目に騙されたあなたが悪いのよ。
『フフンッ』
お返しと言わんばかりに、勝ち誇った顔で女の子をみて、もう少しゆとりのある場所へ移動することに。
空いてる席といえば、花京院くんいる助手席しかない。でも、憎き敵のオジイチャンの上よりマシだから花京院くんに声をかけた。
『花京院くんのお膝に座る』
「……ええ!?」
「隣に座るんならよぉ、尻尾触らせてくれよ。もしくはそれで叩いて。そのモフッモフに打たれて俺ってば馬みてーにエンジン全開!ってねぇ〜」
『キモイ』
「うう〜ん、俺にだけ冷たい所がまた可愛い〜ね〜、キツネっ子ちゃんはツンデレなのかなぁ?」
「やめろ、ポルナレフ!お前マジでキモイぞ!……ゴホンッ、助手席は何かあると危ないから、ジョースターさんの上に座ってなよ、……ね?」
『イヤだ、オジイチャン何か臭う』
「におッ!!!?」
真っ白に固まったオジイチャンの膝の上から勝手に移動して、助手席の花京院くんの太ももに座った。何故か花京院くんがピシリと固まった。
『ダメだった?』
首だけを動かして花京院くんを見ると、頬を赤らめて、でも、それを見られまいと、手で顔を隠してた。
「……いや、……ダイジョーブだよ」
『……花京院くんの方こそダイジョーブ?お熱でもあるの?』
「……本当にダイジョーブだから、……あっ、ほら、あんな所に花が咲いてるね」
『えー、……あっ!ホントだ!こんな荒野に咲くんだね!すごいね!ゴミクズの方が生命力強いのかな!』
「誇らしく咲く花をゴミクズ呼ばわりするなんていけないな。ゴミクズなりに精一杯生きてるんだから」
『花京院くんって毒舌だね』
「キミ程じゃないけどね」
花京院くんと雑談しながら、外の景色を見てたんだけど、砂埃のせいで窓が汚れて雲っていった。
フロントガラスも曇ってるし、眺めるものがないから、お腹に回ってた花京院くんの手で遊ぶことにした。
『……ふーん、……ほうほう、ややストレートの中太タイプか』
「……指の話だよね?」
『おおっと、指以外に思い当たる節でもあるのですかね?』
「いえ、……別に」
「ちなみに俺は極太タイプな。純フランス製、日本人なんかに負けねーぜ!」
『え!?マジで!?今のところホルホースが一番なの!見せて見せて!ポルナレフさんのポルナレフ、見せて!』
「いいよ〜ん、でも、他のオニイチャン達が寝静まった後でな〜。しっかし、……後ろの車、どうにかなんねーのかねぇ」
『後ろ?』
後ろの車を見ようと振り返ると、後部座席にとんでもねえ般若が座ってたので、スッと目線をフロントガラスに向けた。
何か凄く怒ってますよ、あの人。車酔いでもしたのか、鬼畜変態行為がしたくなったのか、どっちにしろ関係のナイ話だ。
……いや、待って、よく考えたら……まだ鬼畜変態行為中じゃね!?そうだよ、下着返してもらってない!やだっ、今さらノーパンって意識が……っ!こんなの見られたらお嫁にいけな……あああああ!!?
花京院くんに見られてたの忘れてた。私の秘境を……憎き敵以外に見られたことない秘密の花園を見られてしまった!なんたる不覚!
秘密の花園を見られたってことは、お嫁にいけな……いやいや、そうだった、どうせコイツらDIO様か我々の仲間にブッ殺される運命だもの。言わなきゃバレないし、放置でいいや。
でも、結果的に放置でいいとして、問題は過程ですな。
ノーパンで膝に座ってる、ことを知ってる花京院、を知ってる私。フムフム、これぞ新たな変態プレイ!
ものすごく恥ずかしい現実を、テキトーな考えで誤魔化して、後ろの車がウザいしちょいと休憩ってことで、途中のお店に車を停めた。
今が絶好のチャンス!なので、憎き敵の制服を掴んで、皆が居ない所まで無理矢理引っ張ってった。
『あの』
「あ?」
『下着返して』
「知るか」
『あ!ちょっと!』
憎き敵はスタスタと皆の所へ行ってしまった。もう一度交渉しようとしたけど、先ほどのウザい車が居たとかで、休憩を止めてその車を追い掛けることに。
サイアクだ、ノーパンプレイがまだまだ続くなんて。
気づいてしまった手前、花京院くんの膝の上じゃ恥ずかしいので、オジイチャンの膝に座ろうとしたけど、「どーせ臭いんじゃもん」と、とてもとてもイジケていて、座らせてくれなかった。
仕方ないので、花京院くんの膝に座ったけど、やっぱりどうしてもノーパンを意識してしまって。しかも、ウザい車がやたら突撃してきて我々の車を谷底へ落とそうとしてくるし。
つまり、このまま谷底へ落ちて死んでしまったら、ノーパンで死ぬってことだ。ノーパンの死体として処理される。死んでも辱しめを受けるなんてサイアクだ。
どうしてこんなことになったんだろうと頭を抱えそうな時、私の絶望とは裏腹、ここからは怒濤の展開が繰り広げられた。まさに!神は私の味方をした!的なヤツだ。
なんと!この突撃車はDIO様の手下だったのだ!!
谷底ダイブの危機を何とか乗り越えて、今度は崖の上でバトル。私にも攻撃が当たってるけど、まぁ、よい、許してやろう。
寛大な心で黙ってバトルの行く末を見守ってると、憎き敵が殺られて燃えた。DIO様の敵である!あの憎き敵が!鬼畜変態野郎が燃えて死んだァァアア!!
『いやっふぅぅ!!ザマーみやがれ鬼畜変態!これでDIO様の手土産が出来たぜ!今宵は宴じゃ!パーティーじゃあああ!!』
「「「「……え?」」」」
我慢しきれずに叫んだら、地面から憎き敵の腕が出てきた。満面の笑みが消えた。何やら燃える寸前に穴を掘って逃げたとか。
叫んだ手前もう何も言えねえって感じだけど、『たまに肉の芽植え付けられてた時の感覚が甦るの。それほど……怖かった』と、潤んだ瞳で言えば納得してくれた。コイツら、けっこうチョロイ。
でも、コイツらがチョロくてもまったくもって意味がナイ。コイツらのリーダーがチョロくないんだもの。
「さてさて、飼い主に牙を剥いた小ギツネをどう躾ようか」
『本当に!本当に!ホントにホントにホントにホントにッ!申し訳ございませんでしたァァ!!』
「…………まぁ、いいぜ。……さっきのご褒美がまだだったな。……一緒にベッド、楽しみにしてるぜ」
『(あ、ベッドでグサリ作戦忘れてた)』
でも、案外ごり押しで謝れば、意外とチョロイのかもしれないです。