番外編/短編/過去拍手文/

□御猫様の恋の駆け引き事件簿〜シリーズ6〜
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それからはスンドメとか焦らしとかまったくなくて、足の間にきたって思えば、アソコにナニをいれて。

どんな感じって言葉にするのは難しいですけど、ナカを押し広げていくというか、ゆっくり奥へと入ってくる感覚はゾクゾクして、たまらなくキモチイイです。

擦れてキモチイイってのもあるし、ナカにナニが入ってるってだけで、何だかもうたまりません。


『…ぁ……っ………あ!』


奥の壁に先っぽが当たりました。承太郎さんはピタリと動くのをやめて、顔の横に手をついてきました。でも動かないでただジッと私の様子を見てるだけです。

これでも十分キモチイイですけど、もう少し奥まで当ててくれたらもっとキモチイイのに。あと少しが足りない。でも、動いてないからナカに入ってる感覚がダイレクトに伝わる。くっきりと承太郎さんのナニがアソコにあるって、ナカをもっと意識してしまう。

だから思わずナカをシメちゃって。そうするとまたダイレクトに伝わって。それがキモチイイからまたシメて。

ただえさえ指で理性が壊されかけたっていうのに、ナニを動かされてるわけでもないのに、今度は、感覚と意識だけで自分で自分の理性を壊していく。呆れるほど承太郎さんに弱すぎです。


『……あッ……んんぅ……』

「……あー……ダメだぜ、お前、……そんなにシメるな」

『……ッッ……』


ナカでビクビクッとナニが震えました。承太郎さんもキモチイイみたいです。


「……イキそ……」

『……ッ……ふァ……あッ!』


それが分かると、ますますナカが敏感になっちゃいます。ナカに出された時の感覚も大好きですから、早く欲しくて欲しくてたまりません。だから、承太郎さんの腕をぎゅって掴んでオネダリしました。


『……うごいて、……もう、……わたし……イッちゃうよ……』

「……一緒に、……イキてぇ……」

『……んッ……んん!!』


とまっていたナニが動き出しました。もう少し奥までと思ってたトコロを、先っぽでトントンッて当ててきて。これです、ずっとこの感覚が欲しかったんです。

ソコをトントンッってされるたびに、頭の中がキモチイイだけに染まっていく。何も考えられなくて、キモチイイだけの感覚がアソコにまとわりついて。それがずっと続くんだから、やっぱりイッちゃってもおかしくないなって思ったり。


『あッ、もう、ダメッ』


承太郎さんの腕を掴んでる手に力が入ります。広げてる足も身体も震えて、自分でも分かるほどアソコはビチャビチャで。でも一緒にイキたいから我慢して。

それでも、イこうとしてる身体はとっても強情です。我慢しようとしてる私の気持ちを無視して、キモチイイだけの感覚を拾い集めます。おかげで、一緒にイク前に、一人で先に絶頂とやらを迎えました。


『んんん!あッ、ふぁ……ぁ……』


ビクビクッとアソコがケーレンしてることに気づいたのか、動きを止めた承太郎さんがチュッとおでこにキスをしてきました。


「……勝手にイクんじゃねーよ……」

『……ごめ…ん………』

「仕方ねえ……可愛いから……許してやる」


もう一度おでこにキスを落として、ナニをスッと引き抜いて。抜けるか抜けないかのトコロまできたと思えば、ガンッと奥まで入れてきました。

イッた直後でも、ゆっくり動かれるだけでもキツイのに、こんな強い刺激なんて耐えられるはずありません。


『ひっ!やだ!ッダメ!ダメ、やだ!イッたばっかなの!』

「俺がイッてねえ。つーか、……コレが好きなんだろ」

『……やぁ!…ッ……あ!ッああ!』


承太郎さんのいう通りです。イッたあと動かれるのはキツイですけど、とてもキモチイイんです。ゾワゾワが深いというか、鋭く敏感になったというか、限界を突破していく感じがとてもキモチイイ。

だから、これ以上はダメっていう、私の理性の限界を無視して、強情で欲まみれな身体は、またイこうとキモチイイに食らいついて。

でも、今回は我慢しなくても大丈夫。一緒にイケます。ナカでより一層固く大きくなってるナニと、どんどんと深く奥を攻めてくる動きがイイ証拠です。


「……あー……イクぞ」

『あ!ッんん!もう、また……イッちゃう、ダメ、ダメ!』


さっきイッたばっかりだというのに、あっという間に限界がきて、ビクビクッとケーレンしました。そのあとを追うように、ナニがビクビクッて。ナカ出しのキモチイイ感覚がまたアソコを震えさせました。


「……はぁ……」

『……ん……ぁ……』


終わったあとのキモチイイ余韻に浸ってると、承太郎さんが髪の毛を撫でながら、おでこやら頬っぺたやらにキスをしてきてくれました。

毎度お馴染みだけど2年振りのことに『えへへ』と笑って。恥ずかしながらも承太郎さんを見つめると、承太郎さんもフッと笑ってチュッと唇にキスをしてきました。

何やかんやで1番キモチイイのは終わったあとのキスかもしれません。だから何回も唇を引っ付けながら、何でもない会話をして二人で笑いあう。やっぱりコレが1番好きです。


『すっごく気持ち良かった』

「そりゃドーモ」

『でもね、まだ怒ってるの』

「神なら慈悲深い心で許せ」

『えー、お願いされたら考える』

「許シテクダサイ」

『棒読みだからやだ』

「じゃあ、別にいい」


別にいいって何だー!って言おうとする前にナニを抜こうとしました。だから承太郎さんの腰に足を回してそれを阻止。


『ダメ、1回じゃ足りないの』

「休憩させろ」

『入れたまんまじゃダメなの?』

「イッたあとは、なんつーか、くすぐってーんだよ」

『…………だって、まだ……』

「あーハイハイ、ワカリマシタ。ではお前様が上になってクダサイ」

『ぬぉ!?』


腰を持たれたと思えばぐるんと半回転。上に乗っかる体勢になりました。


『えへへ、2年振りの承太郎さん!ずっと会いたかったの!』

「へーへー、ソーデスカ」


上体を倒してペタッと引っ付いてスリスリ開始すると、承太郎さんの手もナデナデ開始。ずっとこれがしたかったんです。ようやく叶いました。

でも、2年分ナデナデしてもらうぞ!って思ってたのに、何故か承太郎さんは手を止めてしまって。え?と思って承太郎さんを見ると、それはもうすごく楽しそうに笑ってました。


「さてさて、ようやく可愛い嫁とセックスしてスッキリしたトコロで大事な話がある。俺を違う世界の俺と勘違いして、奴隷になったりキスしたり裸になったりと、浮気をしていたっていう事実と、俺を違う世界の俺に対して暴言を吐きまくっていた事実、……どうしたい?」


1番イヤな聞き方です。どうしたいもなにも、まず逃げたい。でもこんなこと言ったら、またネチネチ攻撃が始まります。

かといって、好きにして!なんて言おうもんなら、これみよがしに本当に好きにするはず。休憩挟みつつガンガン犯してガンガンイこうぜとかダメ、絶対にNO!

だからといって、『うーん』と考えてもコレといった何かが浮かぶワケもなく。参ったなぁって困ってると、「はいはーい、良い案があるよ」と、御猫様を騙した幽霊がテレパシーで声を掛けてきました。


『(ジョナサンなんて知らない!私に話し掛けないで!)』

ー「承太郎君をメロメロにする秘密の言葉を教えてあげるから許して!」ー

『(そんなの要らないもん!承太郎さんはメロメロだもん!)』

ー「いいの?承太郎君はキミのやってきた恋の駆け引きをバカにした張本人だよ。大どんでん返し狙えるチャンスなんだけどなぁ〜」ー

『ぬぅ』


確かに承太郎さんは恋の駆け引きをバカにしてきた。メロメロに出来れば謝るとも言ってた。それが出来なきゃ恋愛ド素人認定とかなんとか。うむ、恋愛マスターならばこんな状況なんなくクリア出来るはず。


ー「それに、僕の助言を聞いたら【ステップ9、トモダチに協力してもらう】もクリア!全てコンプ!」ー

『(ほう、なるほど。よかろう!話してみるがよい!)』

ー「えっとね、……ゴニョゴニョ」ー

『(ぬう!!?)』


ジョナサンの助言は、そんなもんなの!?って言いたくなるほど簡単なものでした。コレなら私にも出来そうだし、さっさとやってさっさとゴキゲンをとることに。


『承太郎さん』


頑張って涙目を作って、上体を起こしてジッと承太郎さんを見つめました。

ー「こうすると絶対にキミの頬を撫でようとするからその手を握って」ー

って言われた通り、承太郎さんの手が伸びてきたので、その大きな手を握りました。

ー「それで、いつぞやのファイナルアンサーのように焦らして、こう言うんだ」ー

って言われた通り、時に口をパクパクさせながら、時にキメ顔で見つめながら、時にニヤニヤしながら、意を決して魔法の言葉を口にしました。


『私を試したくせに、……ダイキライ』


魔法の言葉は承太郎さんに思い切り直撃したようで、目を見開いて驚いてます。


「……あ……あ……」


もはや言葉にならないほどの大ダメージ。ダイキライなんて1度も言ったことないですし、私にだって言ってイイコトと悪いことの言葉くらい分かります。

んん?……あれ?言っちゃった?ジョナサンの助言とはいえ、言っちゃいけない言葉を言っちゃった?あれ?ダイキライって変換すると大嫌い!!?


『あ、ああああの……、うわっ!』


違う、誤解だ!と否定しようとしたけど、バッと起き上がった承太郎さんがムギューッとありったけの力を込めて抱きしめてきました。そして、「……オラァ……」と悲しみを帯びたスタプラ様の声が耳元で聞こえます。きっと後ろから抱きついてるに違いありません。もはや死のサンドウィッチです。


「お前に嫌われたら俺はどう生きていけばいいんだ!死ねってか!死んだあともお前に嫌われたまま一緒に生活とか生き地獄過ぎるだろ!俺を違う世界の俺と勘違いして浮気したことも、暴言も、ジョナサンの助言を鵜呑みにして思ってもないことを言ったことも全て許す!だから冗談でも駆け引きでも嫌いとか言うな!俺がこの世を滅ぼしちまう前に訂正しろ!今すぐ!」

「オラァ!」

ー「チッ、失敗か」ー


ジョナサンとのテレパシーもバレちゃってました。ですよね、何となくそんな気はしてました。ってかジョナサン、また騙して悪巧みしようとしてた?今度マジで文句言ってやる。しかし、嘘って知ってながらもここまで壊れてしまうなんて。ある意味本当に魔法の言葉です。


『ごめんね、嘘だよ、大好きだよ』

「本当か?」

『うん、本当に』

「嘘じゃないよな?」

『うん、嘘じゃないよ』

「でも」

『でもとかないよ、好きだよ』

「俺は信じねえ」


いや、そこは信じろよ。って内心ツッコミしました。


「浮気は」

『しないよ』

「誰彼構わず」

『信用しないよ』

「俺との約束は」

『絶対に守るよ』

「じゃあ、俺の仕事についてくるって約束も守るよな?」

『うん、守る……うん?ううん?』

「これで長年の夢が叶ったぜ」

『あー…………えっと、もしかして最初から計画してた?』

「まぁ、契約書や風呂での約束で何とか説得する予定だったが。ジョナサンや俺に簡単に騙されるお前を見てると不安でな。恋の駆け引きをやるお前も可愛いが、可愛さ故にそれが余計不安を煽ってくれたぜ。特にステップ9のあの一言が効いた。これはもう手離せないなと、そう思った。ので、約束を叶えようと、たった今、行動に出た」


確かに契約書はありますし、お風呂場でそんなこと言ってた気もしますが、それを承諾した覚えはありません。

承太郎さんの仕事について行くとか絶対に嫌です。海の生物好きじゃありません。卵とか虫とか足がいっぱいある生物とか苦手なんです。トラウマもあります。ってか、ベンキョーしたくないし働きたくありません。今の生活で十分満足してます。

でもこの人はやる気満々。そりゃそうです。ずっと前から「ついてこい」って勧誘してきてますもの。嫌だって言っても勧誘してきますもの。これは参りました。早いところ、この話を無かったことにしないと。


『なにジョジョ?ネコが同行を嫌がって承諾してくれない?ジョジョ、それは無理矢理引き離そうとするからだよ。逆に考えるんだ。「もう連れて行かないさ」と考えるんだ』


私は慈愛に満ちた表情を浮かべて承太郎さんを説得してみました。承太郎さんは無表情の裏にイライラを貼り付けてこう言いました。


「結婚記念日を忘れてるテメーに拒否権があると思うか?」

『……結婚記念日?』

「一年目、結婚記念日に帰ろうとしたらどっかのジジイと旅行中。そのままスルーされた。二年目、結婚記念日に帰ろうとしたら先にお前が現れた。去年の埋め合わせかと思えばどこぞのバカは記念日を忘れてジョナサンと遊んでやがる。あまり言いたくなかったし、この手は使いたくなかったんだが、……どう埋め合わせしてくれんだろうなぁ、俺の可愛い嫁は」

『………………』

「………………」

『記念日を忘れる不束な嫁を許してくれる心優しい旦那様のために喜んでこの身を捧げます』

「よくわかってんじゃねーか、エライエライ」


あー、そうですね、今回色々なことがありましたけど、思うことはただ1つです。



『記念日なら前もって言ってよ!承太郎さんが何も言わないからこんなことになるんでしょ!?言葉にしないと伝わるわけないじゃん!そーやっていっつも好き勝手自由にしてグチグチグチグチ』

「……あー、……スミマセン、以後キヲツケマス、ハイハイ、ゼンショシマス」


承太郎さん相手に駆け引きなんて二度としねえ!!


☆今回の教訓☆
【ステップ9、トモダチに協力してもらう】
→どこぞの幽霊なんて二度と信用しねえ!
【ステップ10、恋の駆け引きはし過ぎない】
→絶対に!金輪際!恋の駆け引きなんてしねえ!
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