番外編/短編/過去拍手文/

キミはペット
1ページ/2ページ



両親は子供である私に興味がない。家に居ても空気のように扱われていた。料理洗濯はもちろんのこと、物心ついたときから自分のことは自分でやっている。

冷蔵庫の材料や日用品などを使っても文句を言われなかったけど、中学生になったある日のこと、「自分の物は自分で稼げ」と言われて殴られた。

それならこの家に居る意味もないんじゃない?そう思った私は、何の蓄えもなしに家を出た。今考えると無謀だけど、でもその行動のおかげで、ある男性に拾ってもらえた。

そのとき、ある取引をした。家から一歩も出て行かないこと。全ての権利を委ねること。つまり男性のいうことを聞けばいいだけ。私は二つ返事で承諾した。

どうやったのか知らないけど、両親を殺してくれた。肉片すら残さず、キレイさっぱりに。きっと行方不明として処理されたんだと思う。私も行方不明者として新聞に載ってた。

こうして、この男性、吉良吉影と静かに暮らし始めた。

料理も洗濯も、全て吉良吉影がやってくれる。本当に、ただ家にいるだけ。何でもやってもらうのは気が引けるので、家に居る私がやるって言っても拒否された。

理由はとても変だった。「キミの手が荒れてしまうじゃないか。わたしの好みになるように育ててるんだぞ」と、悦に浸りながら手に頬すりしてた。


『手が好きなの?』

「ああ、わたし好みに育てたくてキミを引き取ったんだよ」

『ふーん、別に保証してくれるんなら何でもいいけど』


それこそ最初は変態趣味のヤバイやつと思ってた。でもすぐに慣れた。この人に手の手入れをされるのは当たり前で、頬すりされるのも、キスされるのも、舐められるのも、全てこの人の思いのまま。だからいつかこうなることを予感していた。いや、本当は待ちわびてたのかもしれない。


「そろそろセックスのやり方を覚えてみようか」


その言葉を皮切りに、吉影さんは私の身体に触れるようになった。まずはキスからってことで、寝る前10分、ずっとキスをすることに。それ以外は何もしない。ただキスをするだけ。


「ほら、一緒にお勉強しようね」


それと並行して、キスをしながら映像を見せてくれた。胸やアソコを触られて女の人は悶え狂ってた。男のアレを挿入された時は、気が狂ったように叫んでた。

最初は特に何も思わなかったけど、2週間経つ頃には、キスをしてるとアソコがモゾモゾするようになった。


「キミも、もうすぐあんなことをされるんだよ。きっとすごく気持ちいいだろうね」


ゾクリとした。あんな風に、悶え狂うほど気持ちいいことをされると思うと、モゾモゾするアソコがキュッと締まった。


『はやく、……シテほしい、かも?』

「おやおや、キスしか教えてないのに次を欲しがるとは……キミは淫乱の素質があるのかい」

『そうなるように育ててるんでしょ?』

「それもそうだね」


じゃあ今すぐシテよ。ポロリと出そうな本音と、荒い息が出てくる口を、吉影さんの口で塞いで誤魔化した。

キスの次は、前戯のお勉強だった。10分間、吉影さんは胸やアソコを舐めたり、触ったりしてきた。舐めるのか、触るのか、それはその日の吉影さんの気分次第。

くすぐったくて笑ってたけど、ビリッと走る感覚に、次第に笑えなくなってきた。乳首を舐められるとビリビリする。アソコを舐められると、深いビリビリが全身に走り出した。

毎日何かが深まっていく感覚はあった。穴を掘るように、ビリビリした感覚が昨日よりも今日って感じで深くなっていく。それがすごく堪らなかった。それ以上を掘ってみたいのに、10分が終わってしまう。

まだ足りないと思っても、吉影さんはそれ以上はシテくれない。じれったいと疼くアソコを感じながら、次の日のお勉強の時間が来るまで我慢した。

その我慢が溜まっていったんだと思う。

お勉強の時間のことを思い出すだけで、アソコがキューッとなってしまうようになった。締め付けられる感覚が、これまたゾクゾクして気持ちいい。吉影さんにその事を報告したら嬉しそうに笑っていた。


「もうすぐイクことも覚えそうだね。素晴らしい成長だ。さすがだね」

『ほんと?』

「ああ、すごいよ」


褒められるってことに慣れてないから、褒められたことが嬉しくて仕方なかった。この感覚をもっともっと掘り下げたらイクに繋がると思って、毎日その感覚を反芻させた。

そのせいなのか、少し触れられるだけで頭が飛んじゃいそうだった。触られなくてもアソコがジンジンして、たったそれだけで飛びそうだった。これはもう来上がったって言ってもおかしくないと思う。そのくらい私の感覚は敏感になってた。


『(あと少し、……少しで、……もっと気持ちいいことが起きる、……はやく、……ほしいのに)』


今日も感覚を反芻させながら、お勉強の時間を待ってたけど、その日は珍しくキスだけのお勉強だった。

胡座をかいてる吉影さんに股がって、口の中で舌を絡ませ合う。吉影さんの舌が私の粘膜をベロリと舐めるだけで、背筋がゾクゾクした。

アソコがジンジンと、膨らんで腫れてくような感じに、思わず腰が動いてしまう。本当は触ってほしいけど、今日はキスまでだから、その腫れたアソコをもっと良くするように自分で意識していくしかない。でもそれも気持ちいい。

きっと明日、今のキスみたいに、アソコの粘膜をこうやって舐めてもらえる。あのときみたいに、身体中が震えるほどのゾクゾクを与えてもらえる。


『(ああ、……あれを思い出すとアソコがもっと……膨らんで……きちゃう)』

「おや、そろそろかな」


吉影さんはそう言うと、舌の動きをピタリと止めた。舐めてほしいのに、口の中に突っ込んでるだけ。もどかしくて堪らなくて自分からその舌をベロリと舐めた。

求めているんだと、改めて認識した。

もっと良いことがしたい、もっと快楽を掘り下げたい、もっとゾクゾクしたい、膨らんで腫れてるそれをもっとメチャクチャに感じたい。


『んっ、……んぅ、……あ、……ああ……』


荒い息しか出なかった口から、いやらしい声が出た。映像で見た女の人と同じ、気持ちいいことに悶えてる声だ。自分で自分の声を聞いて、またゾクリとしたものが溜まった。

もう、限界だった。


『……あッ、……ああ、……んぅ』


犬のように、吉影さんの舌を舐めた。浅ましいと思っても、止めれなかった。それだけでアソコが膨れていく。ジンジン、ジンジンと、熱く痺れていく。

その感覚をもっともっと掘り下げたら、これ以上ってないくらいの限界がきて、それに身を委ねたら、膨れすぎたアソコがビクンビクンと痙攣した。


『ッン!ンゥ!』


初めて絶頂を迎えた。ずっと欲しかったものをようやく手に入れたような、そんな幸福感が私を包んだ。でも、1秒1秒と進むにつれて、子宮の奥がキューッとして、ものたりないと訴えてくる。こんなにも幸せで気持ちいいのに、絶望的に何かが足りない。矛盾もいいところだ。


「触られずにイケたね。多分癖になってるんじゃあないかな。明日のお昼に今日を思い出してみるといい。きっとまた気持ちいいことになるから」

『なにそれ宿題?』

「ははは、それもいいね。じゃあ、宿題ってことにしようかな」

『うん、わかった』

「勤勉でイイコなキミに、明日のお勉強の予定を教えてあげよう」


吉影さんは私の下腹部に触れた。グッと圧をかけられたのに、子宮がキュンキュンと疼いたのがわかった。それも好きで声が漏れる。吉影さんは耳元で囁いた。


「明日はわたしのモノを挿入する。ここにいっぱい出してあげるよ。気持ち良すぎて今日よりもいやらしいキミになるんだろうな。明日が待ち遠しいよ」

『……あ、……あッ……』

「想像だけで興奮してるのかい?ほら、予習だよ。これがキミの中に入るんだ」


吉影さんは私の手を掴むと、自分のアレに触れさせた。初めて触った。本当に固くなってる。指よりも大きい。これが中に入ると、どんな感覚なんだろう?舌であんなにも気持ち良いんだから、きっと良すぎて壊れちゃう。もう待ちきれないと、子宮がキュンキュンと疼いた。

この日の夜は、イマイチ寝付けなかった。
次へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ