ぷらちなガール
□入部
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次の日、入部届けを提出し、さっそくということで放課後からマネージャー業をすることになった。
昼休み、一華は同じクラスの友人の美咲なぎさを昼食に誘い屋上へときていた。
「一華、どうしたの急に屋上で食べようなんて」
普段は教室で昼食をとっているので急に屋上へと場所を変えたことに小首を傾げるなぎさ。
「あの、実はね今日から男子テニス部マネージャーになっちゃったんだけど聞きたいことがあって」
簡単に言えば情報収集だ。
1年も経たないうちに7人も辞めるということは何かしら原因があるはず。
なぎさは実は1年生から2年生の秋くらいまで男子テニス部のマネージャーをしていたのだ。
言わば辞めた7人の内の1人である。
「え、一華テニスに戻るの?!」
なぎさは数少ない一華と幸村と同じ小学校出身で一華がテニス経験者だと知る1人なのだ。
「いや、精市から半強制的に…。」
「あぁ…なるほど」
元テニス部マネージャーであるなぎさには幸村という人物がどういう存在なのか知っている。知っているからこそ一華を可哀想な何かを見るような目で見やる。
「でも、一華マネージャー辞めといた方がいいよ」
急に真剣な眼差しで語り出すなぎさに一華は「他にもマネージャーがいっぱい辞めた件、何か知ってるの?」と訪ねると、なぎさは言葉なく頷く。
弁当箱を開けたまま箸も付けずなぎさは語りだした。