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□オフの日
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飛鳥side



"ふぁっ…まだ少し眠いな"


奈々未の家に招かれた次の日。
私はオフで奈々未も1日家にいるみたい。


隣でスヤスヤ寝ている奈々未。

"かわいいなぁ"


不意に頬に触れた


その瞬間、一瞬ピクっとしたが
また眠ってしまった。




私は奈々未が起きるまで
本を読むことにした。




普段からダークな小説を好んでいる私。

小さい頃から色々な大人と関わってきたし
中学では女子特有の嫌な世界にも
巻き込まれ沢山の裏切りも経験した。



だから子供ながらに私は
"安易に人を信用してはいけない"


と自分に言い聞かせ過ごすようになっていた。



"常に笑顔を振りまいている
明るい人は
きっと過去に辛い経験をしたのだろうか。無理をしてるのでは?なんて思う事もある。"


人生は楽しい事ばかりではない。



幸せな気持ちの
あとにはきっと悪いことが起きる。


だから
いい事があると
私はダークな本を読むようにしている。

そうして自分の中でバランスを取っているつもりなのだ。


周りからは
いい事があった後に絶対不幸が
訪れるなんて確信はない。


と言われることが多い

だけど、これが私の生き方。




奈々未はそんな私を
黙って見ていてくれる。




こんな私を褒めてくれる。




私はそんな奈々未が大好きで仕方がない。
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