NARUT〇

□最高気温三十八度
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暑い。肌を焼く日差しの痛みとか、とめどなく流れる汗の不快感とか、全部ひっくるめて頭はひとつの感覚しか吐き出さなくなっていた。
こんなに暑いとエッチもやる気にならないと思うんだが、俺の四倍以上歳を食ってるはずの相棒は誠に元気である。今だって全く熱を遮れていない木陰で俺のケツにナニを出し入れしているのだから。こっちは暑いし痛いし気持ちいいしでろくに動けないのにせこい奴だ。
角都は俺の腕を持ち上げたかと思うとーーあろうことか、汗でべたつく脇を舐め上げた。
「な、そこはやめろっ、汚ェからーー」
「その位分かっている」
バカにした感じで言いながらも舌を動かすことはやめない。オレが言うのも何だが、時折、こいつバカなんじゃないだろうかと思う。だってこのクソ暑い中朝から歩きっぱなしだったんだから、蒸れたそこは汚いし臭いし、めちゃめちゃにしょっぱいはずなのに。なんだかもう恥ずかしくなってきて、やめろよォ、と絞り出した声は驚くほど情けなかった。それでも角都はやめる気配すらない。
頭の中まで茹だるように暑い、熱い。だから夏は嫌なんだ…。



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