短編
□愛してるから食べたいの
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なんでも許せる人向け
甘いものが好きだ。甘くてキラキラしたもので体を埋め尽くしたい。
そしてなんなら好きな人を殺して、甘いクリームを添えて食べたいし、目を砂糖漬けしてもいいかも。
『ねぇ、弔くんはいつ死ぬの?』
「はぁ?」
すごい顔を歪めて私を見る。あはっその顔すごく好き。その目も好き。すごく美味しそう。
『私ね弔くん食べたいの、お肉にはクリーム添えて血はゼリーとかジュースにして!』
「イカレ女」
『荼毘は不味そうだから食べませーん』
「なまえちゃん血だけじゃ満足しないんですか?」
『トガちゃんしないのですよぉ、甘いものが好きだから。血だらけもいいけどやっぱりクリーム欲しい!』
そうやって今まで好きな人を殺して、甘いクリームと一緒に食べた。
やめられない、やめられないけど少し私はおかしい。
『でも弔くん食べたいけど、殺したくはないんだ』
「なまえなんかに殺されるかよ」
『さすがだねぇ、弔くん。うん、私殺さないから死ぬ時は私のそばで死んでね?』
「さあな」
『えー!!最近弔くんが食べたすぎてほかの人食べる気にならないんだよ!?』
「まず人食うって考えがおかしいんだよ」
『違うよ!好きな人食べたいんだよ!』
好きな人を食べたらずっとずっと一緒だもん。
ずっと一緒にいたいから私の血となり、肉となり骨になって欲しいの。
『食べたいくらい弔くんを愛してるんだよ!』
「ばーか」
だから死ぬ時も私のそばで。
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