咲けよ花!

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川の向こうにお花畑がある。
その花畑に懐かしい人たちを見た。





『お父さん?お母さん…?』

「「めぐー!!」」





居たのは亡くなった父と母で手を振りながら何か叫んでいる。




「「*%〜!d9kp%@!!」」

『え?なんてー!!?』

「こっち来ちゃダメー!!」

「戻りなさーい!!」








大声で必死にこっちに来るなと叫んでいる父と母をみてわかった。
これはあれだな?×ゲームで熱湯風呂に入る芸人が「押すな!?絶対に押すなよ!!?」と言うのと同じ奴だな?
「来ちゃダメ!」なんて言われれば行きたくなるのが人間ってもんよ。







『お父さん!お母さん!今行くよ!』








その瞬間、頭を何かで叩かれ驚いた私は目を覚まし視界一杯にイレイザーさんがいた。










『ぎゃぁぁあああああ!!』

「うるせぇ」

『あれイレイザーさん?ここはどこ?』

「目が覚めたかい?」

『あら、可愛いおばあちゃん』










ひょこりと顔を出した小さいおばあちゃん。周りは白で統一された知らない部屋で私は寝ていたらしい。










「ここは雄英高校の保健室さね。私は看護教諭だよ」

『あ、保健室の先生でしたか。ん?なんで私保健室に?』

「実技試験の途中に、容量オーバーして熱出して倒れたんだよ」









イレイザーさんの言葉に記憶を辿らせる。
確か女の子を助けるためにお邪魔虫仮想敵をテレポートさせて…そうだ真っ逆さまして慌ててたらマイクさんが見えてテレポートしたんだ。
いやーマイクさんありがたや。
あなたが派手なお陰で私はテレポートできました。









『それで運ばれた私は夢の中で父母に会ったと』

「逝きかけてたから俺がとりあえず殴った」

『あの衝撃イレイザーさんか!あ!そういえばおばあちゃん、あの瓦礫に足挟まってた子は大丈夫でした?』






長い髪で大きい瞳が特徴的な女の子だった。






「リカバリーガールさね、あの子は大丈夫だケガもすぐ治したよ。お前さんにお礼を伝えて欲しいと言われたよ」


『女の子が無事なら良かった、私久我めぐです』

「そうかい、気分はどうだい?大丈夫かい?」

『大丈夫です、ありがとうございます』







おばあちゃんにペッツを貰い、体調も悪くはないイレイザーさんに更衣室まで案内してもらった。







『そういえばマイクさんケガとかしてなかったですかね?』

「あ?大丈夫だろ。お前抱えて保健室まで走ってたし」

『体重ばれたパターン』

「○○sぐらいだろ」

『なぜ知っている。やだ、エッチ』

「…お前の受験番号、最初っから無かったことにしてやる」

『あああああああ!!職権乱用!!ごめんなさい!!!』







謝っても無視して姿を消したので、とりあえず夕飯はイレイザーさんの好きな物にしておこう。
マイクさんにも迷惑かけたからリクエストを聞いてそれにしよう。
LINEを開きマイクさんに、お礼と夕飯は何がいいか打ち送信する。







***






家に帰り、制服から着替えるときにポケットに入っていたハンカチをみて思い出す。
今度新しいハンカチを買って、持ち歩いておこう。なんだか、ハンカチをくれた彼とはまた会える気がする。








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