咲けよ花!

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学校に行くと髪を褒めて貰ったり、轟くんは色々と心配してくれていたらしく感謝を伝えた。





「皆―――!!朝のHRが始まる席につけ――――!!」

「ついてるよ、ついてねーのおめーだけだ」

『ブフッ』

「お早う」




飯田くんは相変わらず面白くて笑っていたら、ドアが開き先生が入ってきた。
それはまさかの




「「相澤先生復帰早えええ!!!」」

『え・・・』

「先生無事だったのですね!!」

「無事言うんかなぁアレ・・・」





ツッコミたいことだらけだが、朝早くから脳が回らない。誰か私に説明してほしい。
なんでヨロヨロしてるのに学校来たの!!?




『う…あ?』

「めぐさん?大丈夫です?」

「ダメだ、八百万。久我は混乱してる」






めぐの耳に八百万と轟の声はまったく聞こえていなかった。





「俺の安否はどうでもいい、何よりまだ戦いは終わってねぇ」

「戦い?」

「まさか…」

「まだ敵が―――――!?」





ドクドクとまた胸騒ぎが起こる。
相澤はじっと生徒達を見つめ、生徒達はその真面目な顔に生唾を飲む。
そして静かに口を開いた。





「雄英体育祭が迫っている!」

「「クソ学校っぽいの来たあああ!!」」

『馬鹿たれぇええええ!!』





あまりに真面目な顔で言うので、どんなことが起こるのかと気を張れば体育祭のお知らせで、めぐは机で頭を打った。





「久我、ご乱心だな」

『もう久我さん、乱れまくりよ瀬呂くん』

「待って待って!敵に侵入されたばっかなのに大丈夫なんですか!?」

「逆に開催することで雄英の危機管理体制が盤石だと示す…って考えらしい。警備は例年の五倍に強化するようだ。何より雄英の体育祭は…最大のチャンス。敵ごときで中止にしていい催しじゃねぇ」





相澤の言葉に峰田は中止しよう?と呟くが。前の席にいた緑谷がその言葉に反応した。






「峰田くん…雄英体育祭見たことないの!?」

「あるに決まってんだろ、そういうことじゃなくってよーー…」


「ウチの体育祭は日本のビッグイベントの一つ!かつてはオリンピックがスポーツの祭典と呼ばれ全国が熱狂した。今は知っての通り規模も人口も縮小し形骸化した…」





これには本当に驚いた、私の前世ではオリンピックがスポーツの祭典と呼ばれていたからだ。
それが今や、かつてのオリンピックに代わって"雄英体育祭"がスポーツの祭典になってるんだから驚きだ。




「当然全国のトップヒーローも観ますのよ、スカウト目的でね!」





そうなのだ、プロが観るし名のあるヒーロー事務所に入った方が経験値も話題性も高くなる。まぁつまり、お金!!!



「時間は有限 プロに見込まれればその場で将来が拓けるわけだ。
年に一回…計三回だけのチャンス、ヒーローを志すなら外せないイベントだ!」




***




四限目の現代文が終了。休み時間になったのでとりあえずマイクさんに"イレイザーさんが無茶しないように見張ってください"とLINEした。
周りでは体育祭について、盛り上がっている。
活躍して目立てばプロとしての一歩を踏み出せるのだ。なつめは今5歳、来年には小学生になる。私が高校を卒業をするときにはまだ、3年生。
修学旅行もあるし、身長も伸びるだろうし、うわぁ楽しみが一杯だぁ…。でもだからこそ、稼がねば!!稼いでいっぱいいろんなものみせて、体験させてあげたい!!







『頑張る!!!名のあるプロヒーロー達に目をつけてもらう!!!!!』

「麗日の次は久我か!?」

「いつもの久我はどこいった!?」

『そいやっさ!!』

「「そいやっさ!?」」

「どうどう、落ち着きなめぐ。ご飯食べに行くよー」







めぐは耳郎達に落ち着かせられ、食堂に連れて来られた。
めぐはお弁当なので席を取り、待っていれば女子達に飯田も来た。






「麗日いたから誘ったよ!飯田も!」

『飯田くんハーレムじゃん!』

「ハーレム…?ニューヨークのかい?」

「何それ飯田」





女子全員に飯田という、何とも珍しい組み合わせできっと峰田や上鳴がみれば騒ぎ出すだろう。



「あーー!!飯田お前!!」

「なんだ上鳴か」





まあ、峰田よりは良かったかと女子全員の気持ちが一致した。お前だけずりぃ!と騒ぐが飯田が意味はわかっていないみたいだ。






「俺も一緒に食う!」

『って言っても席満員だよ。隣のテーブルに座れば?』





そういえば4人が座れるテーブルをくっつけて来た。そして上鳴はこ「こっち!こっち」と声をかけた。




「何?今日も女子も一緒?」

「いやだって飯田がハーレム状態で!!」

「嫉妬かよ上鳴!」

「うるせぇ!誰がこんな大所帯で食うか!」







呼んだのはいつも上鳴が一緒にいるメンバーの切島、瀬呂、爆豪だ。爆豪は怒っていたが近くの席はどこも満席で渋々座った。
ちなみにめぐの横は蛙吹と爆豪だ。





「そういえばさめぐには聞いてなかったけど、めぐはなんでヒーローに?」





前の席に座る芦戸が、ご飯を食べながら聞いてきた。






『ん?お金稼げるから』

「んぐっ!?」

「「お金??」」







最終的にはお金を稼ぐのが目的な麗日が、反応した。口の中一杯にご飯が入ってたから、声は出せなかったが。





『いやー、簡単に説明すれば両親が亡くなって貯金崩して生活してるから稼ぎのいい職業がいいなっと…。弟もいるし、一緒にネズミーランド行きたいし!!?』







そういいめぐは弟とネズミーランドに行った妄想でもしているのか、少しにやけながら固まった。









「やべぇ、モテるかもって理由だけでヒーローを目指してる俺が恥ずかしくなった!」

「久我の聞いた後は恥ずかしいな」

「そういう瀬呂くんの理由は?」

「俺の”個性”ならワンチャンいけんじゃね?って」

「お前も俺と同じレベルだよ」

『いや私も"この個性ならいけるくね?"って思ったし』

「テレポートは珍しいもんなぁ」

『そうこの"珍しさ"を生かして目立っていくぜ!!HAHAHAHA!!』

「今日久我壊れてんな」

「どうどう」

「響香ちゃん、めぐちゃんは馬じゃないわ」





皆がめぐの精神面を心配する昼食だった。



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