ange


□予知夢
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差しのべられた大きな手

その先で微笑んでいる

青い瞳


■予知夢■




「名無しさん、聞いているの?」

アンジェリーク・リモージュの大きな緑色の瞳が顔を覗き込んでいて、初めて声をかけられていたことに気がついた。


頭の中に霞がかかったようだ。


リモージュの背後にずらりと並んだ本棚をみて、ここは図書館で、私は調べものをしていてその最中にいつのまにか眠ってしまったのだということを理解した。


「もしかして気分が悪いの?」

だとしたら大変だわ、とあたりを見回しているアンジェリークをぼんやり見つめる。


「…夢」

「え?」


大きな手。青い瞳だった。



「夢をみていた…」
















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