answer

□注射
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明日は毎年恒例の
インフルエンザ予防接種。
嫌がるメンバーは何人かいるけれど
彼女ほど嫌がるメンバーは
多分、いや、絶対いないと思う。
年下メンバーの3期生でさえ
イヤイヤ言いながらも逃げたりせず
ちゃんと時間通りに行って
皆んなでキャッキャして
結果的に楽しそうに受けている
あの年下の3期生でさ、え、も。
嫌がる彼女とゆうのは
1期生、西野七瀬(24)
そう私の彼女。
割となんでも不器用ながらに
こなしていくのが七瀬なんだけど
予防接種の日になると
びっくりするくらい拒否して
目を離すとすぐどっかに隠れて
みんなの前からいなくなる。
去年は私が目を離したばっかりに
七瀬は逃走して予防接種が
終わった時間にニヤニヤしながら
私の所に戻ってきた。
そして予防接種しなかった七瀬だけ
インフルエンザにかかるとゆうオチ。
予防接種したらかからないとは
言い切れないけれど
私達はアイドルだから対策は
十分にした方がいいに決まってる。
でも、
痛い事するならななは
インフルエンザにかかった方がマシ!
なんて子供みたいなセリフを
この季節になると
毎回私になげかけてくる。
私的にインフルエンザに
かかってるかの鼻に突っ込まれる
検査の方が痛くない?とは
思うけどそれは大丈夫らしい。
針じゃないからいいんだって。(笑)
去年私はインフルエンザになった
七瀬を見て来年こそは
絶対注射受けさせるって誓ったから
今年こそはなにがなんでも、、
、、七瀬、逃がさないからね?笑
-そして翌日-
私は楽屋に入って
七瀬の横に腰を下ろした。
『まいやんなんで隣なん?
あっちいってよ!』
「いいじゃん私達
付き合ってるんだし隣でも」
『いつも座らへんやんっ!』
「今日は七瀬の横に
座りたい気分なの」
私が隣に座ると逃げられないから
隣に座っただけで
ふてくされてる七瀬が可愛い
マネージャー
(予防接種はじまったよー
今9時だから10時までには
全員受けること!)
皆んな早く終わらしたいから
マネージャーさんの呼びかけと同時に
席を立って隣の部屋の予防接種会場に
ぞろぞろ歩いて行った。
同じように七瀬も席を立った
「七瀬。どこいくの。」
『ち、ちゅ、注射や!!』
「うそでしょ。逃げたらダメだよ。」
『、、こわいんやもん、(;_;)』
だめ。泣かないで。
私七瀬の涙には弱いの。
アワアワしたまま
楽屋の隅にあるティッシュを
取りに行って七瀬のとこに戻る
「やられた、、、逃げられた、、」
絶対見つけ出して受けさせてやる。
私の何かに火がついた気がした
「美彩!七瀬見なかった?」
(なーちゃんなら
あっちいったよ〜?)
「ありがとう!」
七瀬は落ち込んだら階段の下にある
物置みたいな所で上手に隠れて
泣いてることがよくあるの。
今も居たりして、、
いや、そんな簡単なところにはいないか。
七瀬バカじゃないもんね。
そう思いながら静かに近づいて覗くと
「バカだった。。笑
七瀬みーっけ。」
『ビクッ』
「ほらっ、注射行くよ」
『いやいやいやいや!!( ; ; )』
「だーーーっめっしなきゃだめなの」
七瀬の腕を引っ張って
会場に連れてくと
美彩とまつがうけていて
(えーっ!!
なーちゃん泣いてるやん(・・;))
(なーちゃん痛くないよ?大丈夫!)
「ほら2人とも痛くないって」
(ちょっとチクッてするだけやで?)
「松村。」
(あ、いや、痛くない!)
『いやや、、怖い痛いもん!!』
「私先やるね?七瀬見て?
ほらもう終わったよ?痛くない^^」
マネージャー
(白石ちょっといい?
打ち合わせのことでちょっと)
「あ、今行きますっ!」
『いや!』
「ん?」
『まいやんおって、、』
「か、かわいい、、
七瀬私に抱きついてていいから
腕だけ先生に出してあげて?ね?」
頷いて涙を流しながらも
七瀬はちゃんと椅子に腰掛けた
私は座ってる七瀬の足を挟んで立って
注射が見えないように
抱きしめてあげると
これでもかってくらい
お腹に顔をくっつけてくる
うちの七瀬が可愛すぎて
顔が緩んじゃう、、
(じゃあ打ちますね〜っ)
『痛い痛い痛い!!』
「七瀬もう終わったよ!!
すごいじゃん!!
えらいね!!いい子いい子っ^^」
『痛いやんかぁ(;_;)』
「よく頑張ったねぇ、、( T_T)\(^-^ )
ちゃんとうけれたじゃんっ」
『無理やり連れてこられた、、T^T』
「はは(笑)えらいえらい^^」
注射が終わり私は打ち合わせをして
七瀬の横に戻ると珍しくみんなの前で
くっついてくるから嬉しくって
毎日注射の日だったらいいのに、、
なんて七瀬には悪いけど思っちゃう
『ななえらい〜?注射したで?』
「えらいよすっごくえらいっ^^」
家に帰ってから2人で布団に入って
七瀬を抱きしめると
七瀬も同時に私の胸に顔をうずめて
隙間がないくらいくっついてきた
『今日ななえらかった〜?^^』
「うんメンバー1えらかったよ^^!」
『やったぁ〜頑張ってよかったぁ(^^)』
顔をうずめていても伝わる
七瀬のニヤニヤ顔
今日はいつも以上にたくさん
七瀬の事を褒めてたら、よほど
褒められたことが嬉しかったのか
一日中ずっとななえらい〜?
って屈託のない無邪気な笑顔で
私にくっついてくる。
そんな七瀬が可愛すぎて
私の好きは加速していく一方だよ


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