カービィ短編

□ぱられるわーるど
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カービィがナイトメアを打ち倒してから十年経った。

のどかで晴れた平和な日常。
ププビレッジでも日当たりの良い原っぱに、子供達が集まっていた。
どうやらフームからお話を聞いているようだ。

「みんなパラレルワールドって知ってる?」
「ぱられるわーるど?聞いたことはあるけどなぁ」
「しらなーい」
「フーム、それどんなの?」

上からイロー、ホッへ、ハニーがそれぞれに答える。

「パラレルワールドって言うのは、ある世界から分岐して、それに並行して存在する別の世界を指すの。並行世界、並行宇宙、並行時空ともいうわ」
「ゲームの分岐とおんなじってことか!」

ブンが納得したようにそう言う。

「そう!わたし達が生きる世界とは違った選択をした世界がどこかにあるのよ」
「じゃあじゃあ!ぼくがメタナイトだったりする世界もあるのかなぁ!」

そう言うのはカービィである。

「もしかしたらあるかもしれねぇな!」
「おもしろそう!」

無邪気に笑う子供達の後ろの水溜まりが揺らぐも誰も気づきはしない。
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