カービィ短編

□さあ王子、お好きな仮面を
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とある、星の国には
一人の王子がおりました
しかし目を離すとすぐ面倒に絡まれるので
国王は騎士を側けることにしました


国王がさっそく募集をかけると
「私こそふさわしい」と言う手練れの騎士が
四人も名を挙げました


その四人の騎士は
どの者も仮面をつけていて
どの者も一癖ありました
それに、四人とも実力はほぼ互角で


国王は決めることができません
そこで、王子自身に決めてもらうことにしました



一人目の騎士は天使の羽
銀河最強と謳われる薔薇の騎士
ランス片手に神秘な印象…

「お選びいただいた暁には
 必ずあなたをお守りしましょう」

でも薔薇の騎士は好戦的
しょっちゅう戦争に頭を突っ込む危ない奴

「そんなのいやだよ!平和なのがいい!」
王子は薔薇の騎士を断ります


二人目の騎士は悪魔の羽
鏡の影に潜む黒い騎士
銀の剣と仮面のキズでこわい印象…

「お選びいただいた暁には
   影の中よりお守りします」

でも黒い騎士は鏡の国の騎士
国を奪おうと企んでいた危険な奴

「ダメダメ!戦争になっちゃう!」

王子は黒い騎士を断ります


三人目の騎士は蝶の羽
神出鬼没な墨の騎士
燃えるような剣で熱そうな印象…

「お選びいただいた暁には
  死後の世界もお供しますよ」

でも墨の騎士は黄泉の騎士
彼の後ろには悪霊が沢山…!!

「ヤダヤダ!うしろのお化けがこわいよ!!」

王子は墨の騎士を断ります


最後の騎士はコウモリの羽
大人しそうな青い騎士
マントに身を包み不思議な印象…

「私に差し出せるはこの命のみ
 この命続く限りあなたをお守りすると誓いましょう」

でも青い騎士は悪い噂が
仲間を殺したり裏切ったりした奴…らしい

王子は聞きます
「それ本当?」

青い騎士は答える
「仲間を殺めたのは致し方なく
 裏切りはそれに付いたただの噂
 信じるか否かはお任せ致します」

家臣が言います
「危険では…?」

国王も言います
「もし裏切られたら…」


王子は言います
「決めた!彼にする!」

王子が指すは青い騎士
当の本人もびっくりぎょうてん
城の中がざわつきます

王子は言います
「彼は優しそうだから大丈夫だよ!」

そうして青い騎士は選ばれました




後に他国から、王子と騎士の二人は
「ピンクと青のあくま」と
その強さで恐れられるのであるが別の話だ
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