ほんだな
□ほんとうは
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さくらside
久しぶりのOFF。今日は1人で近くのショッピングモールに買い物に来ている。買いたかったかわいい服も買えて、そろそろお昼ご飯を食べようとウロウロしてると。見覚えのある影が2つ、並んでいた。
さくら『…っ!!』
片方は、多分陽菜。もう片方は、見間違えるはずのない、私の彼女のひより。ニコニコ楽しそうに話してる。最近ひよりは私の前だと考え事してたみたいで、なかなか笑顔見れてないのに。よりによってなんで陽菜なの。私の話よく聞いてくれてたじゃん。
いてもたってもいられなくなった私はその場から駆け出した。
ひよりside
今日は陽菜に着いてきてもらって、彼女のさくらの誕生日プレゼントを選びに来た。あさっては、付き合い始めてから初めてのさくらの誕生日、だから喜んで欲しくて。陽菜を呼んだのは、よく相談に乗ってもらってるから。
陽菜「こんなのとかどう??」
ひより『いいね、でも、こっちの方がさくらに似合いそう。』
なんとか午前中に、ちっちゃいお花のチャームのネックレスにしよう、と決まった。手の出したことの無いような値段だったけど、さくらが喜んでくれたらいいな、って思って、頑張ったんだよ。
午後から、陽菜は別の用事があるから、とその場で解散することになった。私も特にやることもないから寮に帰る。帰った後、のんびりしてると、さくらからLINEが。
さくら〈ひより、今部屋いる?〉
ひより《いるよ、どうしたの?》
しばらくすると、トントン、とドアをノックする音が。今日買ったネックレスを引き出しの中に隠して、玄関のドアを開けると、目を真っ赤に泣き腫らしたさくらが。
ひより『え、ちょ、どうしたの!?』
さくら「私なんかよりも陽菜が良かったんだね。ごめんね。別れよ。」