小説
□ぐうぜん?
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9月下旬のある日
【○○視点】
とあるビルの一室。
殺風景な部屋で何やら作業をしている人物がいた。
○○「これでよし、っと・・・」
部屋全体を見回す。
時計を見ると、時刻は13時の10分前を示している。
あー、今から起こることを考えただけでワクワクする。
どうなるかな〜。
ふと、部屋の隅に目をやる。
○○「あれ、いつの間にか寝てる・・・」
視線の先には、私がよく知っている人物が椅子に座った状態で眠っていた。
○○「さっきまでずっとバタバタ動いてたから、疲れちゃったのかな・・・。しばらく寝かしといてあげますかね」
私は起こさないように彼女に近づく。
○○「ほんとは起きているときにやりたかったけど・・・、もう時間だし、しょうがないよね」
私は彼女の荷物からスマホを取り出す。
ラインを開き、お目当ての相手を探す。
○○「えぇっと・・・、あっ、あった」
ちらっと時計を見ると13時まであと5分になっていた。
○○「あと5分でゲームが始まる・・・。あっ、ついでにこの寝てるの写真撮っておこうっと。ふふっ、ちゃんとここまでたどり着けますかねぇ・・・」
被写体である寝ている彼女、
影山優佳に向かって、そうつぶやいた。