リボーン
□君は僕のもの-3
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綱吉「ふぅ〜･･･」
雲雀さんに「好きだ」と気持ちを伝えなくなって数日、今までは不安を「好き」という気持ちを伝えることで多少紛らわされていたのかもしれないと感じるほど、未来の骸の言葉を思い出す度に今の雲雀さんとのもろい関係が怖くなる。
あの日、家に帰ってきてから雲雀さんとの会話を思い出して自分が如何に一人で盛り上がって滑稽だったのか思い知らされた。伝え続けた「好き」の気持ちも分かっていたことではあるが面と向かって「要らない」と言われてしまった。
あの人にとっては都合良く好きな時に咬み殺せる相手が出来ただけの話、条件と言われたけれど本当はそれだけの関係だということを理解した上で、それでも傍に居られるのならば、今より近くなれるならばとお願いした。
気持ちを拒否されるまでは、受け入れてくれているのだと思っていた。だから、毎日の手合わせをすることや、屋上で会ったときだけは追い出されることがなく咬み殺される事も少なくなった、これらの変化を恋人だからだと多少の特別視だと感じていた。しかし、気持ちを拒否されて、恋人関係であったことまで忘れられて居たと知った今、残ったのは都合良く咬み殺せる相手という立場だけ。これは、この関係を続ける意味があるのだろうかと考えてしまう。
でも、俺から「別れて下さい」なんて言ったら雲雀さんはきっと「そう」って言うだけで名前だけでも一応存在している恋人関係は簡単に失われてしまう。恋人関係でなくても逃げ切らなければ今まで通り視界に入れば咬み殺されるだろう。
考えてみれば、付き合っても付き合わなくても同じだ･･･。もし、別れた後に可能性としてあるとしても、雲雀さんから「付き合えと言ったり、別れろと言ったり、注文の多い子だね面倒くさい」と意地悪を言われるくらいだろう。