‐Love doll‐【ヒプノシスマイク】
□碧棺夫婦
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「う"〜ん...」
何故だか、今日はいつも以上に体が怠い。
ついでに熱っぽい。
今まで、風邪なんて殆ど引いた事なんて無かった。
仮に私が風邪で朝ごはん作ったら、左馬刻に風邪移っちゃうし、どうしよう...
「――おーい、架狐起きてるかー?」
どうしよう。
無視し続けたら左馬刻に嫌な思いさせちゃうし、朝ごはん作れなくて―― 左馬刻、ご飯作れるのか?
「入るぞ」
「あ、」
刹那、左馬刻が入る。
「どうした、体調悪いのか?」
「...うん」
「悪りぃ、今日、朝早ぇから、看病出来ねぇわ。
熱計って、病院行けよ。」
「うん。―― ごめん。」
―― 小さな機械音と共に知らされた数字は、38.7。
風邪だ。
あー、病院に行きたく無い。
.・☆*★*☆・.
「は?_いや、ごめんなさい。」
病院で"つわり"と言われ、産婦人科で「妊娠してますね。」と言われ、驚かない人はいない(はず)
「どおぉぉおしよょ...」
左馬刻にどうやって報告すれば良いのよー...
妊娠しましたー!って言ったら無責任な感じだし...
おどおどしながら言っても、俺との子は嫌、みたいに取られちゃうよな...
―― いっそのこと、ネタにして言う?
左馬刻に仕返しーとか言えば、
...良い、それで行こう。
「ただいま。」
「んふふー、お帰り。」
「お前、風邪は」
「ふっふっふ、是非とも驚いてくれ。」
左馬刻は頭にクエスチョンマークを浮かべている。
どんな反応をするのだろうか。
「母子手帳っ!?」
「ごめん」
策はこうだ。
左馬刻に母子手帳を見せて、
「左馬刻との子じゃない」
と言う。
「―― 実は、左馬刻との子じゃないの」
「は?__お前...」
「……ぇ?ちょ、ストップストップ!!嘘!嘘だから!!」
恐らく、手当たり次第に男供を片付けに行こうとしたのだろう。
そうなる前に、架狐が止めた。
「...ンなくだらねー嘘つくなよ。焦っただろーが。」
「ごめんって。―― 正真正銘、左馬刻との子だよ。」
「女だったら― 梦名(むな)だな。」
「もう名前?気が早いよー。」
私は、左馬刻との子供が出来て、世界一幸せです。
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