06/27の日記
00:08
鬼ごっこ 19
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「リオ…ナナミ…ッ!」
「緋!?」
烏羽と深藍と別れてからここまで休む事なく走り続けていた緋は、息を切らしながら二人が隠れている部屋の扉を開けた。
「だれか…っ、女の子が、来た様子なかっ、た!?」
「緋、ちょっと落ち着いて!」
莉緒が緋の背中を擦り、ななみがコップに水を汲み差し出す。
緋が飲み干すのを見て、莉緒が口を開いた。
「結芽の事ね?」
探し求めている名前が聞かれ、緋は目を見開く。
「そう、そうだよ、ユメだ!ここに来たの!?」
「ええ、危ない方向に行こうとしてたから、保護したの」
「それで!?今どこ?」
少し顔色が戻った緋はキョロキョロと首を振り、部屋を見渡す。
「青藍って鬼も一緒にさっきまで居たんだけど…もう居ないわ」
「やっぱりあいつが…っ、ど、どこに、ひょっとして、」
「…主の所よ」
緋の顔色が今度は青くなる。
一番考えたくない状況なのだろう。
「な、なんで…」
「出口を探すって話してたんだけど、主に追い出された方が早いかもって…緋を待つ話もあったのよ」
「…緋も、いつも主に報告してから出してもらうから、結局は主のとこ行かなきゃならないんだ。何か良い理由を考えて結芽を出そうって思ってた…」
緋は俯き、ぼそぼそと話す。
「脱出して、師匠に協力して貰って私達も助けるって…結芽言ってた」
「……そう。緋が、ちゃんと師匠に話せば良かった。このままにしてたらダメなんだ」
「緋……思い詰めないで」
緋は頷き顔を上げ、莉緒の手を握る。
「行ってくる」
一言残し、緋は立ち上がり部屋を出て行こうと歩きだした。
莉緒がもう一度、緋の名前を呼んだが、緋は振り向かないまま出て行った。
「んん、良い眺めだね…結芽、本当は欲しがってるんじゃないか」
ヤラシイんだなぁ、と楽しそうに呟く。
主のすぐ側で、吊るされた結芽は女の子二人から身体を触られていた。
あれからすぐにスカートも取り去られ、裸の女体が重なり合っている状態だ。
後方から、ぷっくりした唇が首筋から背中を撫でる。
さらにぎゅっとお尻を掴まれると、ムズムズとして立っていられず身を捩った。
瞳の大きな女の子からは、前方で乳房を掴み揉まれ続ける。
ちゅうぅと乳首を吸われ、舌先で弾かれる刺激が下半身に走る。
同時に寄せる快楽に、結芽も抵抗できない。
「ん、んん…っ、やぁ、あ…っ」
主が相手なら、身体を押し退けたり蹴り上げたり…何か抵抗するのに。
同じ境遇の女の子たちなので出来ない。
彼女達も飽きられない為に必死なのだ。
初対面の相手にこんな事をしなければならないなんて。
お尻を掴んでいた手が、太ももを撫で回し、じわりじわりと股間に近付いている。
既にビクビクと反応している身体が、これ以上の刺激を受けるとヤバい。
かぷり、とお尻に軽く歯を立てられる。
結芽はまた小さく声を上げる。
更に彼女の両手が、とうとう股間に到着してしまった。
全体的に軽く擦られ、結芽は大きく身体を揺らす。
彼女の指を濡らしているのが分かり恥ずかしい。
「ん…良い音がしてきたね。慣らしてあげて、僕が入るの楽しみだなぁ」
「まっ…て、やだ…あ、ああ…っ」
「可愛い、結芽…感じやすいね、誰かにいつもしてもらってるの?」
ニヤニヤと笑う主の顔を睨みつけたくなったが、その余裕がない。
細い指が数本、挿し込まれたからだ。
乳首からの刺激も続いている上に、下ではぐちゅぐちゅと音を立てながら掻き回され、結芽も声を抑えられない。
「気持ちイイね…僕もそろそろ…でもまだ見ていたい気もするなあ」
波が押し寄せ、身体が大きく震える中、どうしようかな〜と呑気な声が聞こえた。
「あ、結芽イッちゃった?いいな、やっぱり僕も混ざりたい」
「……っ!」
主が立ち上がり近付いてくるのが見える。
「そのままで良いよ、二人も続けて…あ、ソコだけ僕に譲って?」
挿し込まれていた指が、ぬちぬちと音を立て抜かれる。
急に圧迫感が無くなり息をついた。
「抜かれて残念?大丈夫、また寂しくなくなるよ…ホラ」
胸を触っている女の子が結芽の横にずれ、目の前に主が立つ。
すぐ側に主の顔がある事に鳥肌が立った。
「はは、鳥肌?僕はそんなに嫌われてる?それとも期待されてるのかな」
「ち、近付かないで…っ」
「あー、嫌われてるんだ」
下腹部に、一瞬冷やりとしたものが触れたが、すぐに熱いものに変わる。
ズリズリと動くソレが何か、結芽も理解した。
「う…っ」
「見てるのも楽しいけど…ね、僕も我慢はやめた」
主が腰を動かしながらソレを擦り付けてくるのが気持ち悪い。
ソレの先が、ある部分に触れた時、結芽の身体がまた跳ねる。
「やあ…っ、あっ」
「ここ気持ちイイ所…女の子はやっぱりここ好きだねぇ」
ぬちゅぬちゅぬちゅ…嫌な音が響くが、身体はぴりぴりとした快楽に震える。
ダメだ逃げなければ…と思っても、後ろから二人の女の子が太ももを抑えるようにして抱きついているので動けない。
抱きつき、休むことなく結芽の身体を舐め続けているのだ。
「いや、ダメ…そこは…っやめ、」
「あー、僕も気持ちイイや。やめる訳ないよ…それにここやめたら、」
主が結芽の耳をペロリと舐め囁く。
「…次は突っ込むからねぇ」
ゾゾゾ…と背筋が冷えた感じがしたが一瞬で、すぐにまた引き戻される。
耳を舐められるガサガサという音と、お尻がムズムズする感じ、そして股間の擦られている部分からの刺激で訳が分からなくなってきた。
大きな波が寄せてくるのは二度目。
…でもまだ続くのだろう。
「ああ…可愛い結芽、まだまだ満足してないでしょう?こんなにヤラシイ身体だもんね」
主の身体が離れたが、まだ脱力している結芽の左足が持ち上げられる。
「さあ、もっと楽しくしてあげる」
再び主の身体が結芽と密着し、熱く固いものがあてがわれたのを感じた時だった。
ギギギ…と音が響き、重い扉が開かれたのだと分かった。
…そして聞こえてきた声は。
「主…!」
聞こえてきた声は緋のものだった。
結芽を探しにきたのだろうか。
思わず名前を呼びたくなったが、かすれて声にならなかった。
…しかし良かったかもしれない。
緋と結芽が知り合いという事を主に知られると、色々面倒になりそうだ。
「…なんだ、緋。呼んでないよね、イイとこなんだけど?」
邪魔をされて怒ったような声。
結芽の股間が乾かないようにか、ぬちゃぬちゃと擦り付けるのは忘れていない。
「あの、侵入者がいるって…」
「侵入者?」
「緋が気付かない間に、城に入り込んだ奴がいるんです」
「…緋、迷い込んだ奴は俺が案内したが、何か問題が?」
「迷い込んだって言って、わざと入り込んだ可能性があるんだ」
結芽が身体を捩り、なんとか緋の顔を見ようとするが、主に戻るよう促される。
「結芽は気にしなくていい」
気を反らそうとしてか、股間を擦る他に、乳首を摘みクリクリと弄ってくるので小さく喘いだ。
「その侵入者、何が目的なの?」
「おそらく、この城を壊し主を…」
微かに聞こえてくる緋の声は震えている様だ。
「何?僕を倒すとでも?」
「……はい」
へえ?と、主は結芽の顔をチラリと見る。
「それでどうするの?」
「その二人を、早く外に捨てて下さい」
「外に?」
「はい、早く出した方が良いです!」
「…緋の言う事が本当だとして。緋は阻止出来なかったの?」
「す、すみません…緋の警戒が足りませんでした。責任は取ります」
「ふうん」
…責任は取るって言った?
緋、そんな事言ったらダメだよ、何されるか分からない。
緋は悪くないのに。
結芽は心の中で叫ぶ。
「でもさ、外に出したらまた来るんじゃない?ここを潰しに。何の恨みか知らないけど?」
ねぇ、結芽?
そう言いたげに主が結芽の顔を覗き込む。
「侵入者は二人って言ったけど、緋は正体を知ってるの?」
「は、はい、そこにいる奴です!奴と一緒に来た女が…」
「なんだ、知ってたんなら早く言えばいいのに。青はさー、もう僕の言う事聞いてくれると思うよ?」
緋は離れた場所に立っている青藍…もとい青を見ると、青はこちらを見る事なく黙っている。
もう操られているのか、緋にも分からない。
しかし名前を、《青》と…。
「青と一緒に来たのはこの女の子だけど…気に入ったんだよね、僕」
「え…でも、もしかしたら主を傷つけるかもしれません、早く外に、」
「話を聞いてますます気に入った。僕に触られる度に嫌だと思いながら…でもやっぱり快楽には勝てないとか、堪らないね!」
「……ダメです、危険です!」
そこで「あれ?」と主が首を傾げた。
「緋、結芽の事知ってたんだね」
「え?」
「だって、二人の侵入者が青と結芽だって知ってたでしょう?結芽はいつからこっちの世界に居たのかな」
「……!」
主はわざとらしくまた首を捻る。
「結芽、そんなに僕が嫌いなの?初対面なのに?」
「あ…あなた、自分が何してる…のか、分かってないの?」
「何って、楽しく暮らしてるだけだよ」
「女の子を、ひどい目にあわせ、て…っ、ああっ…あっ!!」
股間にあてがわれていたものが、突然、ぐりゅっと突き上げてきた。
予想しなかった強い衝撃に、結芽も大きな声を上げる。
「ユメ…っ!」
「んん…っ、結芽の中…イイね、イイ感じだ」
「や、あ、やめ…てっ」
「僕のものだよ、結芽はもう。物騒な事なんてすぐ忘れるさ」
片足を上げたまま、更に挿入され立っているのは辛く、縛られている手に力を入れようとするが、既に痺れていて力が入らない。
結芽は耐えられず主に身を預けた。
「緋、この件は解決で良い?」
「解決…ですか?でも、主…!」
「あ、さっきの疑問なんだけど。結芽がこの世界に迷い込んだ時は…緋は知らなかったのかな?」
「……っ」
「まあ、知らない内に迷い込む女の子もいるしね。それとも、わざと連れて来なかった…いや、緋の意志でこっちの世界に引き入れた…」
どれかなぁ…と主が呟く。
緋の立場が危うくなりそうな気がして、結芽は身体を起こした。
同時に主が腰を振り突き上げる。
「ひぁ…ああっ…!」
「結芽は黙ってて?面倒臭くなるから…緋、」
「は、はい」
「責任取るって言ったからさ。ちょっとだけお仕置。それで解決ね」
「お仕置…」
「青、緋の腕一本位なら良いよね?」
「は?」
「青がやって。緋はしばらく動けないからね、なるべく痛くない様にしてあげて…いつも働いてくれてるから」
「…はい」
「ちょ…と、待って!やめ…て!」
「ああ結芽、そっち向くとダメだよ、気持ち悪いの見えるから」
「緋…逃げて!!」
青藍の方を向いた緋は、立ったままじっと動かなくなった。
主がそうさせているのだろう。
青藍が緋に近付いていく。
同じく操られているなら、本当に緋の腕が無くなってしまう。
「やめさせて!あなたがさせてるんでしょう!?」
「結芽、君がそんな事言える立場かい?反省して?」
「何を!?」
「旦那様ごめんなさい、好きにして下さいっ…て言ってごらん」
また何度か突き上げられる。
身体が跳ね背中を反った時、緋の側にたどり着いた青藍が、片手を高く上げるのが見えた。
つづく!
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