11/09の日記

14:51
百合花学園〜瑠花の場合 4〜
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ふにゃふにゃに力が抜けた環を、半分は引きずるようにして移動する。
旧校舎に入って直ぐのロビーに、事務所で使われていたソファーが置いてあり、そこに環を座らせ、瑠花も並んで腰を下ろした。
たまに、静かな場所に行きたい時は、瑠花も訪れる所だ。

「大丈夫?」
「ふにゃ…センパイ、ヤバすぎ…」
「ごめん、つい夢中になった。だって、あんなに可愛く誘ってくるんだもの」
「可愛く…ぅ?」

環はまだ顔を赤くしたまま、頬を膨らませる。
瑠花は言ってから、心の中で「しまった」と呟く。
環は、格好良くなりたいと思っているのに、可愛いと言ってしまったのだ。
まあ、瑠花から見れば、環は可愛いらしい…としか思えないので仕方ない。
おそらく環の父親や兄達もそうなのだろう。
環の行動力には、格好良いと思える事もあるのだが。

「む…私が瑠花センパイをふにゃふにゃにしようと思ってたのに」
「ん?」
「ふにゃふにゃにして、好きだって言って、印つけるはずだった…のに」

三回目のむくれ顔。
環はぶつぶつと呟くように話した。

「私に印を付けたかったの?」
「だって、瑠花センパイはモテるから。早くしないと取られちゃうし…」

同級生が瑠花に告白すると聞いて、焦っていたのだろう。
印まで付けたいなんて、環はそこまで瑠花を好きになってくれていたのだ。

「印は同意を得てから付けるものよ……残念だけど、」
「え…?」

環がうつむいていた顔を上げる。
むくれ顔が、今度は泣きそうな顔になっていた。

「私が、環に印を付けたいの」
「……!」

瑠花は環の左耳を唇で軽く噛むと、耳の後ろを辿り首筋にキスをする。
環の身体がビクビクッと跳ねた。

「ちょ…っ、ちょっとまっ…!」
「あら、私からの印では嫌?」
「ちが…、嫌じゃなくて」
「じゃあ何?」
「わ、私が、センパイを気持ち良くするから、そしたら私が、印を、」

やはり環は、自分が瑠花に印を付けたいのだろう。
格好良くなりたいという気持ちは、瑠花の前でも変わらない様だ。
環がそう言うなら、それでも良いのだが、首筋へのキスだけでもこんなに動揺し、真っ赤になる可愛らしい環を見て、瑠花が黙って待っていられる訳がなく。

「お互いに印を付ける場合もあるけど…じゃあ、」
「……?」
「お互い、相手がイクまで気持ち良くさせられたら…印をつけるのはどう?」

耳元で囁くように話すと、環がぶるるっ…と、身体を震わせた。
決まりね、と、耳をぺろりと舐める。

「でも…私、その、」

環は身を捩りながら、消えそうな声で話し始めた。

「ん?」
「……イクって、よく分からなくて」
「あら…自分で触ったりしない?」
「少しなら、触った事あるけど…あんまり気持ち良いとは…」
「そっか。大丈夫、私が教えてあげる」
「えっ…」
「女の子の気持ち良い所…たくさん触ってあげる」

もう一度、瑠花が環の耳を舐める。
舌の先で耳の輪郭をなぞり、少し奥まで舌を入れると、環が小さく声を出した。
むずむずするのか、身体を浮かせる。

耳を舐めるのは辞めず、瑠花の手は環の胸を軽くなぞる。
制服のブラウスの上からだが、膨らみがしっかり分かる位の大きさ。
繰り返しなぞるうちに段々と力が入り、ぎゅうっと握っては、ゆっくり上下左右に揺らしていく。

「セ、センパイ?」
「ん?」
「な、なんか、変…」
「そう?」

緊張なのか、身体を強張らせている環の、ブラウスのボタンを外していくと、淡い紫の下着が見えた。
瑠花の手が、紐を少しずらし下着の中に入り混む。
直接触れる環の肌は、とても熱い。
これも緊張からか、少し汗ばんでいる。
瑠花も久しぶりに自分以外の乳房に触れたが、柔らかいが弾力も感じる感触に興奮する。
手のひらに擦れる、小さな突起を意識すると、ますます熱が上がりそうだ。

ゆっくりと感触を楽しみながら乳房を揉んでいると、環から息が漏れてきた。
必死に我慢しているような、とぎれとぎれな息。

「どんな感じ?」
「う…よく、分からないけど、でも嫌じゃなくて…」
「そのうち分かるわ。環からねだる様になるかもね」
「ええ…っ、何を、」

環の下着に、瑠花の指が掛かる。
下着を下げつつ、乳房をぐい…と持ち上げるようにすると、ピンク色の突起が顔を出した。

「綺麗…」
「センパイ、そこ、触るの?」
「当然」

瑠花の一本の指先が、先端の硬くなりかけた部分をクリクリと回してやると、すぐにピンと反応を見せる。

「え、わ…?自分で触った時と何か違う…」
「これから触られる度に気持ち良くなっていくわよ」
「何かくすぐったい…ような」
「そう、それで良いの。これから毎日してあげる」
「…毎日!?」
「そうよ。あ、週末は私の部屋に泊まってね」

目を丸くし、そんな事出来るのかと聞いてくる環の口を、瑠花は自分の口で塞いだ。

「んむ…ぅ…」

今度はあまり深くまではいかないよう、軽く舌を絡ませた後、ちゅぱっ、と音を立てて離れる。

「んん……?」
「ふふ、名残惜しい?」

瑠花だってそうなのだが、また『ふにゃふにゃ』になるまですると帰れなくなるので我慢する。

変わりに、まだ顔を出したままの綺麗な突起をぺろりと舐め、乳房にキスをすると、また、環が身体を震わせた。

「今日はここまで。帰りましょう」
「は、はい」

環のブラウスのボタンを留め、整えてやり、手を引いて立たせる。
瑠花は先程と同じ様に、手を繋いだまま出ようと思ったが、環が歩き出さない。

「どうしたの?」
「センパイ……告白は?」
「ん?」
「…好きって言われたでしょう?」
「ええ、しっかり受け取ったわ」
「………え」
「え?」

握った環の手と頬が強張ったのが、瑠花にも分かった。

「じゃ、センパイは、あの子と…」
「はい?」
「だから、あの子の告白を、」
「ああ、そういう事か…忘れてた」

あの女の子には申し訳ないが、瑠花はその出来事をすっかり忘れていた。
瑠花にとっての大事件は、他にあったからだ。

「私が受け取ったのは、環の告白よ」
「えっ?」
「…ひょっとして、気付いてないのね」

ふふふっと笑う瑠花を見て、また環の頬が膨らむ。

「センパイ、また笑ってる!」
「だって、こんなにキスしたのに。印もお互い付ける約束でしょう?」
「…こ、この学園じゃよくあることじゃないですか、センパイだってモテるし…今までにも誰かと、」
「以前はね。今は好きな相手としかしないの」
「す、好きな相手…?」
「私は環が好きなのよ。環も私を好きって言ってくれたじゃない」

言ったっけ?と呟きながら首を傾げる環の姿を見て、瑠花は堪らずぎゅっと抱き締めた。






つづく!

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