03/17の日記

19:48
百合花学園〜瑠花の場合 6〜(終)
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昼休みの生徒会室。
瑠花は昼食を摂った後、明日までの書類をまとめるべく、机に向かっていた。
正直に言えば、放課後に環と過ごす為に早く済ませてしまいたいから。

しかし先程から、左の方から感じる視線が気になり、思うようにペンが進まない。

「…何か言いたいことがあるんでしょう?神代先輩」
「え、あ〜、そりゃあるけどさ」
「言わないんですか?」
「あ、やっぱり聞いてほしい?聞いていいんだ?遠慮してたんだけどさ…ここに来るまで興味津々の視線を浴びてきたろう?」

わざとらしい物言いに、瑠花は大きく溜め息をついた。

「そうですね。ここでも一番に聞かれると思って構えてました」
「なんだ、早く言ってしまえば良かった」

そうしなかったのもワザとだろう。
ニコニコと瑠花の顔を見つめる神代先輩の方に、呆れ顔の瑠花は向き直った。

「だって、抱く側の瑠花に印があるからさ。お互いに…って事かな。仲良いね」
「はい。私も付けてもらいました」

わざと、普段見せない満面の笑顔で答える瑠花。

「もー、まだ傷心の私にその仕打ち…酷いな」
「数日前は、もう吹っ切れたって言ってませんでした?」
「昨日、久しぶりに姿を見掛けちゃってね。柄にもなく胸がチクリと…」

神代先輩は思っていたより、以前の恋を引きずっている様で、ちょっと悪い事をした…と、瑠花は反省した。
毎日言い寄ってくる女の子たちは皆、とても可愛らしいのだが、先輩はそれを華麗にかわしながら生徒会室にやって来るので、いつも感心する。
卒業間近という事もあり、もうそんな相手は作らないつもりなのかもしれない。

今更、印を隠す訳ではないが、なんとなく手を首筋に持っていった。




環が初めて快楽を経験した後、瑠花は環に印を付ける様に促した。
瑠花も自分と同じ気持ち良さを感じてくれたのだと、環は顔を赤くし喜んでいた。

環に触られて何も感じない筈がない。
学園では、こちらから抱くだけだった瑠花も、好きな相手にならこうして触ってもらうのも良いものだと思った。

上手く印になるか不安気に、何度か吸い付きながら確認する環が、とても愛おしい。
「出来た!」と喜ぶ環と一緒に鏡を覗くと、印のまわりにも半端な赤みが残り、思わず笑ってしまった。

もちろん環にも、しっかり目立つ所に付けておいた。
今頃、友人に囲まれ恥ずかしさに顔を赤くしている事だろう。
今朝会った時、太ももの跡については「体操服が着れない」と叱られてしまったが。


これから、環の格好いい所と可愛い所を沢山見つけて、彼女自身に伝えて行こうと思う。
…それに、まだまだ触れ合って、更なる快楽を教えてあげたい。
まだ初めてがいっぱいなのだ。




「週末、瑠花の部屋に連れ込むんだよね」
「連れ込むって…言い方。なんかヤラシイですね」
「ヤラシイ事するんだろうに。確か瑠花の棟、一部改修工事が終わったばかりだよね…確認ついでに顔を拝みに行こうかな」
「私が確認済みです。駄目ですよ、来ないでください」

スッパリ断ると、神代先輩は「ちぇ、」と口を尖らせた。






おわり。

あ、なんか最後は締まりがなく…
なんかすみません。

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