□想い
1ページ/1ページ





「恥ずかしいよ……」



しっかり掴まれた手を使えない名無しさんは、不安そうに瞳を揺らして、実弥を見上げた。実弥は、真剣な顔をして名無しさんと目を合わせた。



「俺を信じろ。少しでも信じられねェと思うなら、今すぐやめる。」



こんなに真剣な実弥は、初めて見たかもしれない。格好よすぎて頭がクラクラする。名無しさんは、首を横に振った。



「私は、実弥を信じてる。全部、実弥のものにして?実弥の私に、なりたい。」



名無しさんも、真剣な顔をして実弥を見上げた。自分の意志をこれ程までに口にしたことは、今まで生きてきて一度も無い。言えなかったから。誰も、信じられなかったから。



「いい子だ。」



口角を上げて笑みを浮かべた実弥は、愛おしそうに名無しさんの頭を撫でた。



チュッと唇に一つ口付けを落とすと、直ぐに顔を下げて左の乳首に吸い付いた。右手は、乳房を優しい力で形を確かめるように揉みしだいていく。



「ふ、ァ…!ぁ……」



勝手に口から漏れる甘い声に名無しさんは戸惑ったが、実弥がくれるもの全てが嬉しくて、声を我慢することはしなかった。



実弥は、乳首を舌先で弾くようにペロペロと舐め続ける。右手は、初めての名無しさんが痛くないようにとあまり力を入れず、でも感じる強さで揉む。それを左右交互に繰り返しながら、名無しさんの甘い声が耳に届いて、自身は既に堅く熱を集めていた。



「ぁ…あッ、ん……ん…」



名無しさんは、股の間が濡れているのを感じ、漏らしたのかと心配になって、実弥の肩を掴んだ。実弥は、顔を上げて名無しさんを見た。



「実弥、なんか…ココ、変なの…。濡れてる気がする……」



「…あー、大丈夫だ。名無しさんが、俺の愛撫に感じてくれてるって証拠だァ。」



「そうなの?」



「確認してみるかァ?」



ニヤリと笑った実弥は、名無しさんの下着をスルスルと音を立てて払い、膝を持ってガバッと横に開いた。



「実弥っ!恥ずかしぃ!恥ずかし…からッ!」



自分でも見たことの無い場所。大好きな人に見られるなんて、顔から火が出そうだ。



凝視する実弥。



名無しさんのアソコは、まだ誰にも触られた事の無い、桃が熟れたような綺麗すぎるくらいの女の色をしていた。そこに、透明な液体が溢れて、光を反射しテカテカと光っている。



実弥は、ドクンッと自身が脈打つのを感じた。血液がどんどん集まってきている。下着がもう、苦しい。



「ぁ……実弥…っ」



何か変なんだろうか、本当に漏らしていたのだろうか、名無しさんは不安になって膝をくっつけようと力を入れながら、弱々しく実弥の名前を呼んだ。



実弥は、右手の人差し指で陰核を撫でた。



「あッ…!!」



ビクンッと身体を揺らして大きく反応した名無しさん。同時に、膣の入口がキュッと閉じて、筋肉が動いたのが分かった。



優しく撫でているだけでは先に進めない。名無しさんの表情を見ながら、実弥は陰核を左右に動かしたり押し潰したりした。



「んッ!ぁん!あっ、!さ、実弥っ…!」



「気持ちいかァ?」



「ん!ァ、っ!気持ちい…よぉッ!」



まさか素直に口にするとは思っていなかった実弥は、驚いて目を見開いた。しかし、次の瞬間には、すぐにニヤリと笑みを浮かべ、擦る速さを上げた。



「あ、ァあ…ッ!あ!んぅッあ!実弥っ実弥っ何か変!何か変なのくるッ!」



不安で不安で実弥を探して右手を差し出した名無しさんの手に気付いて、実弥はしっかりと握り締めた。



「いいんだ、ありのままでイけ。波に身を任せろ。」



実弥は名無しさんの喘ぎ声の変化と言葉に直ぐに感づき、声で誘導した。イきやすいようにと、また乳首を舐めてコリコリと柔らかく歯で噛んで刺激を与える。



「ッ!あ、あぁぁぁッ!!」



両脚に力が入り、膣がキュウッキュウッと規則的にキツく締まっているのが見えた。中から、ドロッとした愛液の塊が溢れ出てきて周りを更に濡らした。



「はぁ、はァ、は、…ぁ、う……実弥ッ」



何が何だかよく分からなかったが気持ち良かった名無しさんは、潤んだ瞳で実弥に視線を移した。



「実弥っ、次は、何するのっ?実弥は?実弥は、気持ち良いことしてないっ!私ばっかりだよっ」



実弥は驚いた。こんなに自分を想ってくれているのかと、胸が温かさでいっぱいになった。



ーーーー好きだ、名無しさん…ー





.
次の章へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ