Long novel(10years later)

□第8話
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「…そうだね。その為の『僕達』だ」

忘れてたよ…優弥は空を仰いだ。

「――わかってるよ…『時』が来た事くらい」

何かを堪えるように優弥の表情が歪む。


「――任せて、いいかな?」


僕には少し、辛すぎる…優弥は悲しげに俯いた。


「……ありがとう」


安堵したのか、優弥の表情が僅かに緩んだ。優弥はそっと瞳を閉じる。暫くして再び目を開き顔を上げた。

その顔には強い決意が満ち、鋭くなった瞳からもさっきまでの悲しみが微塵も感じられない。


「――行こう」


優弥は部屋を後にした。


********


「…………」

綱吉は頭を抱えていた。

5日後のミルフィーレ日本支部への殴り込みの決断を了平達によって10代目である綱吉に委ねられたのだ。
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