Short novel
□夏祭りに行こう
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「祭りとなると興奮してスリや引ったくりのような風紀を乱す群れが出てくるからね。そいつらを見つけて咬み殺すんだよ」
「はあ…」
咬み殺すって夏休みでも相変わらずだなこの人…綱吉は内心で溜め息を吐く。
「でも、風紀委員もなかなかに忙しくてね。屋台のショバ代も集めなきゃいけないし、猫の手も借りたいくらいだよ」
(Σショバ代!?)
思わぬところで裏社会の一部を垣間見た気がする綱吉だった。
「そこで、君にも手伝って貰おうと思ってね。君は僕と一緒に夏祭り中の神社の見回り」
勿論、やってくれるよね?有無を言わさぬその響きに綱吉は頷くしかなかった。
「じゃ、これに着替えて」
「へ?」
突然手渡されたそれに綱吉は一瞬キョトンとする。