Long novel(10years later)

□第7話
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過去だろうと、未来だろうと同じ『君』

区別するつもりはないけれど、それでも『過去』は『未来』を知らない。だからこそ君は傷ついた。

終わりにしよう。知らない『未来』を『過去』に押しつけてしまうのは――ねぇ、綱吉。

この残酷な未来の中で、僕だけは君の支えに…居場所になりたいんだ。


過去の君も未来の君も僕は全て愛してるのだから。


《第7話》


―――ここは…どこ…?

綱吉は一人、闇の中に立ち尽くしていた。

――真っ暗だ…何も見えない…

「…誰か…いないの…?」

綱吉の声に返事はなく、ただ静まり返るだけだった。

怖い…!!綱吉は不安に襲われる。

誰か…誰かいないの…


――ヒバリさん…!!


その時、目の前に柔らかい何かがフワリと舞い落ちてきた。綱吉は思わずそれを手に取る。


―――桜の花びらだった。
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