Parallel novel
□それが僕らの始まりだった
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――前略、天国の母さん。
天涯孤独となったオレの新しい家。そこは――…
「――でか」
とてつもなく大きなお屋敷でした。
《それが僕らの始まりだった》
「…何だここ…」
東京ドーム何個分!?とでも言いたくなるほど大きい屋敷に、綱吉は呆然と立ち尽くす。
「――いつまでボーっとしているつもり?」
綱吉を引き取った張本人…雲雀の声に、綱吉はビクリと反応する。
「…何ビクついてるの。別に取って食いやしないから早く中に入りなよ」
「う、うん…」
綱吉にとって雲雀は謎の多い女の子だった。
いきなり現れたかと思えば、身寄りのない綱吉を強引に引き取り、ここまで連れて来た…感謝はしているが常々不思議に思う。
…なぜ彼女は自分を引き取ったりしたのだろう…?