短編
□雪
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シンシンと
ただ静かに、静かに…
「雪…」
雪は好きだ。汚い自分の上に静かに積もってくれるから。
自分がした事を忘れさせてくれる。まるでなかったようにしてくれるから。
「やっぱり君はバカだネ」
……何でよ。
「雪が例え君のした事を忘れさせてくれたとしても、いつか雪は溶けていくんだよ。そしてまた君は全てを思い出すんだ」
……少しの間でもいいの。忘れられたら。
「全く意味ない事だネ。それに雪を見て忘れられる程度の事なら気にとめる程度でもないって事じゃないかい?」
…そうかもしれない。
「否定しないんだ」
あなたの言う通りだと思うわ。雪を見てそう思えるようになったって事は、私は私の過去の過ちを、罪を、許せるようになったのかもしれない。
だけど、だけどね。
もうそれも関係ない。ようやく全てが終わる。
「…っ!」
そんな悲しい顔をしないで。
泣かないで。どうかあなたは笑って。生きて、生きて、幸せになって。
「ごめ…ん、ア…ジア…ン」
ようやく自分の罪から逃れられるのは嬉しい。だけど
あなたに会えなくなる事が
寂しいよ。悲しいよ。辛いよ。
私が唯一愛した人。
さようなら。
シンシンと
ただ静かに、静かに…
命は幕を閉じた。
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過去に作ったのが残ってたのでupしましたが、意味が分からなーい(>_<)
語り手はランチタイムの一人の少女。少女はアジアンが好きだった。しかしアジアンには気持ちを伝えず死んでいった少女の話しでした。