長編

□最悪な出会い
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「(もうあと一日すれば着くはずだ)」



暗い、暗い、深い森の中。明かりは雲に隠れた薄暗い月の光りしかない。


その中を明かりも持たず歩いている人間がいる。


黒い髪・薄い青い目をして綺麗な顔立ちをした青年だ。


森の中は獣などが出るにも関わらず普通に涼しい顔をして歩いている。









いや違う





獣達は彼には近寄れないのだ。


それが分かっているからこそ青年は涼しい顔をして歩いているのだ。


青年がいきなりピタリと止まり、そしてゆっくりと無表情のまま雲に隠れた月を見上げた。




「ようやくエルデンに着く」




青年―――アジアンはポツリと呟いた。





〜最悪な出会い〜
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